212六回戦(準々決勝)
試合の舞台へ行くと、まだ対戦相手は来ていなかった。
受付のおねーさんの予想では、対戦相手が【失格】になるんだっけ。
このまま来ないのかな?
受付「選手が揃いましたので、試合を始めます。」
え?まだ来ていないよ?
宇宙人「そろそろ出番?」
違います。
宇宙人「出番だよね?」
違います。
受付「青のコーナーからは、激運任せで六回戦。賞金うまうま双星選手!」
間違っていないけど、その人は印象悪そうだね・・あ、俺だ。
受付「赤のコーナーからは、名前はありません。宇宙人さんです!」
え?
宇宙人「ようやく会えた。何度もコンタクトをとった・・返事をしてくれてありがとう。」
そんな、え・・返事っていうか、つっこみというか・・
・・いつの間にか・・誰かいる。
双星「まさかそんな・・えっと、宇宙人さんも大会に興味が?」
宇宙人「いや、この星の愚かな下等生物を支配してやろうとやって来た。」
宇宙人「脳のコントロールに成功した。いつでもキミたちを支配下における。」
ははは、何かの悪い冗談だよね?
宇宙人「記憶操作の大規模実験もした。昨日のことは覚えていないだろう?」
双星「・・まさか・・本当に?で、でも、人間はそんな愚かな生き物じゃないのでは?」
宇宙人「キミたちは物語を作るそうだね。しかしなんて低俗なんだ。」
宇宙人「自分たちの欲望を満たすための都合のいい話を喜んで作り消費する。」
宇宙人「今までの作品では満足できなくなり、どんどん過激になっていく。」
宇宙人「極めつけは、キミたちの創造主である神や、守ってくれるはずの天使や精霊まで倒してしまう。」
宇宙人「そんな愚かなことを妄想して楽しむキミたちは、低俗ではないのか?」
人間の娯楽小説は人間用であって、えーと、他の種族の都合とかは気にしないと言うか・・まぁ・・
なんて言えばいいかわからなかった。
お前たちの都合なんて知ったこっちゃないなんて言えないし。
宇宙人「支配してやるつもりだったが、残念ながらここには天使がいた。」
宇宙人「我々は低俗ではないので、自分たちを守ってくれる者と敵対するつもりはない。」
宇宙人「今回はこれで失礼する。もしかしたら、天使がいなくなった後・・数千年後か、数万年後かに、また支配に来るかもしれない。」
宇宙人「もし、キミたちが低俗なままだったら、その時は覚悟するのだな。」
空が眩しく光り、宇宙人さんが空に吸い込まれる。
宇宙人「我々のことは忘れてもらう。万が一にも対策を講じられては面倒だからね。」
・・
・・・・
”死闘”
”大会も大詰めとなった。”
”実力者が残り、激闘が繰り広げられた。”
”中でもリカルド選手VSウラノス選手の闘いは圧巻だった。”
”速攻&剣技&魔法の多彩な攻撃方法で攻めるリカルド選手。しかしウラノス選手、かろうじてこれをいなす。”
”ウラノス選手は剣一本で巧みにリカルド選手を攻める・・が、完全に防がれてしまいます。”
”リカルド選手優勢か?と思いきや、ウラノス選手・・二本目の剣を装備!”
”なんと!ウラノス選手は二刀流!今までの試合は手の内を隠すため一本で試合に臨んでいました!”
”両者の実力は互角。いや、ウラノス選手の方が気持ちの上でアドバンテージが感じられました。”
”試合時間は25分を過ぎ、そろそろ時間切れが近くなった頃・・勝負が動き出した!”
”先に動いたのはウラノス選手。剣を投げつけるという謎の行動に出ました。”
”が、これは囮だった!もう一本隠し武器を用意していた!”
”これには不意を突かれたリカルド選手!防御が一歩遅れた!”
”・・さらに予想外のことが!”
”リカルド選手、腕一本を犠牲にしてウラノス選手の攻撃を防ぎました!”
”そのままカウンターを入れるも、リカルド選手もカウンターにカウンターをされてしまった!”
”両者ダブルノックアウト!!!”
”ここで時間切れ!大会規定では特殊なケースとされ、先に立ち上がった方が勝者となります!”
”リカルド選手とウラノス選手、両者最後の力を振り絞り立ち上がろうとしました。”
”勝者は・・・・リカルド選手です!”
”六回戦(準々決勝)ながら、熱い戦いを見せてくれました。”
”リカルド選手は前回大会で魔王として参加されていました。”
”そして、七回戦で双星に敗れた・・”
”今回も!リカルド選手は七回戦で双星と闘うことになります!”
”これは何の因果なのでしょうか。”
”リカルド選手、因縁の相手である双星に勝つことはできるのか!?”
”なお、双星は今日も対戦相手の失格で勝利しました。”
”お前いつ闘うんだよ!!!”
双星「うん、俺も闘いたい・・ぐすん。」
・・
・・・・




