181明かされた(偽)計画
第一王子「こ、これは・・なんて素晴らしい力でしょうか。これならC国に勝てます!」
第二王子「威力もすげーし双星の度胸もパネェな。」
科学者「・・想像以上じゃ。儂は・・こんな恐ろしいものを作り出してしまったのか・・」
記者「床どころか地面までえぐってる・・こんなの記事にしたら捏造新聞扱いされそう。」
うん、とっくの昔からそうだよね?
ダークエルフ「完全な兵器だな。こんなものが実践で使われたら・・」
メイド「もう!こんな危険なことはしちゃダメですよ!」
ごめんなさい。
第一王子「科学者殿、チップの解析と量産をお願いします。」
第一王子「イプシロン・コピーが100体いれば、世界の支配さえ夢ではありません。」
科学者「ふぅ・・時間かかるぞ。人の域を超えたものを解析しないとならぬのだからな。」
第一王子「構いません。ここまで来たらもう数年待てますよ。」
?「生ぬるいぞ!」
身なりのいいおっさんが現れた。
第一王子「これは父上。A国からお早いお帰りで。」
父上?つまり・・B国王!?
B国王「そのようにのんびりしていては、幸運の持ち主にイプシロン・コピーを奪われてしまう。」
B国王「今すぐC国に攻めるべきなのだ!」
第一王子「なっ?」
第二王子「!?」
えええ!?
B国王「・・お前が幸運の持ち主か?」
双星「え?あ、はい。そうみたいです。」
B国王「二度とその力に負けたりはせぬ。だが・・どうやら今回は色々助けてもらったようだな。感謝しよう。」
第一王子「はい。双星殿のおかげでイプシロン・コピーの最後のパーツを手に入れられました。」
兵士「ただいま戻りました!王子、鉱山ですが5つ中2つは当たりだと判明しました。残りもすぐに確認いたします!」
第一王子「よろしくお願いします。父上、双星殿は未発見の鉱山も教えてくださいました。」
B国王「そうか!C国と戦う軍資金になるな!」
B国王「まずはC国、その次はA国だ。イプシロン・コピーの力さえあれば、我らは負けん!」
B国王「科学者よ、イプシロン・コピーを連れて来い。お披露目会といこうぞ!」
科学者「初めて稼働実験をした後です。念のため整備させてください。」
B国王「・・そうだな。我も近くで見させてもらうか。」
え・・本当に戦争を始めるつもり・・なの?
B国王「お前たちも兵に号令をかけろ!軍馬や食料、薬も用意しておけ。」
第一王子「は、はい!」
第二王子「あ、ああ・・」
B国王は、科学者さんとイプシロン・コピーを連れて行ってしまった。
メイド「せ、戦争ですか!?」
第一王子「その様ですね。父上はその昔、幸運の力に敗れたそうです。」
第一王子「念入りに準備して、魔族の力まで借りた上での敗北だったとか・・その反動でしょう、この電撃作戦は。」
第二王子「しゃあねえ、準備するか。」
メイド「そんな、あんな力で戦ったら大勢の人が犠牲になってしまいます!」
第一王子「B国民が犠牲になるわけではないので構いません。」
第一王子「こんな枯れた土地で虐げられてきたB国は、復讐する権利があるのです。」
これって・・俺のせい?
俺がイプシロン・コピーのチップを案内したり、鉱山を教えたから・・?
壁「気にすんなよ。超神が横やり入れて教えたんじゃねーか。」
壁さーん超お久しぶりな感じがする!!!
壁「どうせ最後はお前の選んだ国が勝利するぜ。好きな国を選びな。」
え?
壁「それがお前に与えられた力だ。お前が決めな。」
俺の選んだ国が勝利する・・?
そんな、俺が・・そんなの・・決められないよ・・
壁「だったら成り行きを見守ればいい。すげー戦いになるぜ今回は。」
壁「総力戦になる。A国も無事にはすまないぞ。」
総力戦って、国のあらゆることが戦争優先になる戦いだよね?
重税が課せられ、大人が減れば子供まで戦場へ送られることになるという・・
そんなのダメだ!戦争を初めてはいけない!
でも・・どうすれば・・B国王には何言っても無駄って感じだったな。
誰かB国王に意見できれば・・B国王が耳を傾けてくれる人は・・
俺は、第一王子さんと第二王子さんを見て、ひとつ思いついてしまった。
双星「じゃあ俺たちはA国に帰りましょうか。用は済みましたし。」
記者「ちょっと双星!このまま帰っちゃうわけ?」
双星「はい。ああ、戦争始まるなら馬は貴重ですよね。民間ので帰りますのでお気を遣わず。」
ダークエルフ「帰っていいものなのか?これではまるで・・」
双星「・・俺が戦争を煽ったように見える?」
ダークエルフ「そんなつもりで言ったわけではないが・・」
俺は真面目な顔をした。
双星「すべては連綿と続いて来た計画のひとつに過ぎない。」
双星「この戦争で、B国はすべてを失う。」
第二王子「はあ?お前なに言ってるんだ?」
考えろ、考えるんだ。
今までの情報を整理して、どうにかして戦争を止めるよう話を持っていかないと。
双星「お前たちには、試練が課せられていた。」
双星「俺がやったこと、それはB国を守るためにイプシロン・コピーの最後のパーツを用意すること。」
双星「そしてB国民を飢えさせないよう未発見の鉱山情報を提供した。」
双星「だが!お前たちはその力をC国との争いに使おうとしている。」
第二王子「い、今までB国は虐げられてきた!略奪者はA国C国の連中だ!奪われたものを取り戻して何が悪い!?」
第一王子「・・話を聞かせてください。」
第二王子「兄貴・・?」
双星「A国B国C国は、元々ひとつの国だった。3国に分かれた時、幸運を与えた者は再びひとつの国に戻そうと動き出した。」
第一王子「ではなぜ未だ分かれたままなのでしょうか。幸運を授けるほどの力があれば、もっと早くできたのではないでしょうか?」
第一王子「それどころか憎しみを駆り立て争わせていませんか?A国がどんな歴史をたどったか・・知らないわけではないでしょう。」
えーと、A国ね。
双星「70年前、A国は危機を迎えていた。C国の怒りを買い、攻め滅ぼされようと・・」
双星「このときA国で幸運を与えられた男がいた。その者は、A国を奪い、C国へ献上した。」
第二王子「なんでそんなことしたんだよ!いやむしろ、国をひとつにまとめたいならC国に滅ぼされてた方が早かったじゃねーか。」
双星「そんなやり方でひとつの国にして、明るい未来はあるのか?人々は手を取り合い、協力していけるのか?」
第二王子「・・そいつのやり方もどうなんだよ・・」
ほんと、俺はまだ理解できないよ。
双星「別の道もあった。お前たちは幸運の力を甘くみている。」
双星「70年前、幸運を与えられた男がいれば、C国と戦っても勝てた。幸運の力は、望む通りの結果を与える。」
双星「・・だが、望まなかったのだ。戦争となれば、A国民だけでなく、C国民も多くが犠牲となる。」
双星「幸運を与えられた男は、国を越えて人々の命を守りたかったのだ。」
双星「そして人々の恨みを背負い、憎しみの終着点を自分にした・・」
第二王子「な、なんでそんなめんどくさいことしてんだよ。幸運を与えたやつならもっとうまくできただろ?」
双星「いつまで頼るつもりでいる?」
第二王子「は?」
双星「何年経とうと、何十年経とうと、お前たち人間はいつも神に頼る。」
双星「これから先、何百年経とうと、何千年経とうと、助けてください。人間のために働いてくださいって言い続けるのか?」
第二王子「それは・・」
双星「人の手でやらなければならないことなんだ!人が本当の意味で立ち上がるために!」
双星「幸運を与えた者は、いつ自分がいなくなってもいいように、人の手で成し遂げられるように・・計画を、している。」
している・・のかはわかりません。はい。でたらめ言ってます。
双星「・・10年前、C国で幸運を与えられた男がいた。」
双星「その者は、幸運の力でB国や魔族から祖国を守ってきた。」
第二王子「そいつは・・クーデターを起こして死んだんだろ。」
双星「10年前、C国王は堕落していた。幸運を与えられた男は、国王の目を覚まさせるためにクーデターを起こした。」
第二王子「バカかそいつは!?」
双星「・・幸運の力があれば、C国王が堕落したままでもB国や魔族から守れた。」
双星「だが!C国民のためを思うのならば・・・・国王が堕落していてはいけなかったのだ。」
双星「国民のために、その男は命を懸けて国王の目を覚まさせた。」
第一王子「・・」
第二王子「・・」
双星「A国王はよくやっている。B国を真の友好国と思い、そして今、C国とも関係を改善してきている。」
双星「A国は二度、魔王による危機を迎えた。敵であったC国はその時に協力してくれた。協力できるようになったのだ。」
双星「それだけではない。C国がA国を攻めた時も、C国王女の計らいで争いを収めることができた。」
双星「A国も、C国も、手を取り合おうとする者が現れてきている。」
双星「ずっと昔から計画されていた。すべては、つながっているのだ。」
メイド「え、じゃあ、今まで起こって来たことも、それを双星様が解決してきたのも、全部ひとつの計画・・人々が手を取り合うための準備だった・・」
いつも場当たりです。今も。
双星「さて・・B国にも試練の機会が訪れた。」
双星「3つの国がひとつになろうとも、もし誰か力を持った者が、誤った使い方をすれば・・また同じ悲劇が繰り返される。」
双星「力を持つにふさわしいか、力を持つ者の責任を試されていたのだ。」
第二王子「・・つ、つまり・・俺たちは・・・・失格だって・・言いたいのかよ。」
第一王子「待ってください。A国とC国は幸運を与えられた者がいました。それが今日につながっています。」
第一王子「なぜB国だけ幸運を与えられないのですか!?A国は・・70年前、そしてあなたがいる!それなのに!!!」
いつも冷静な第一王子さんが怒張を強めた。
なんでだろうね・・いや。
双星「いたのだ。B国にも幸運を与えられた者が。その影響は今日まで続いている。」
第一王子「え・・?」
双星「B国初代国王には、双子の子供がいたそうですね。当時双子は凶兆だったそうで・・詳しい話を知っていますか?」
第二王子「それってまさか・・」
第一王子「・・双子の弟は、地下牢に軟禁されて育ったそうです。双子の兄が弟を助け、弟は国の危機を救った。」
第一王子「それからB国は双子を吉兆として扱うように・・なりました。」
双星「ずっと軟禁されていた双子の弟が、そんな簡単に国の危機を救えると思いましたか?」
双星「双子の弟こそ、幸運を与えられた者だったんです。」
第一王子「そんな・・!」
双星「そして・・その双子の弟の子孫が科学者さんなんですよ。」
第二王子「!?」
双星「すべてがつながっている。B国でも、手を取り合える者が現れだしていた。」
双星「・・シャルロット王女はどこにいますか?」
第二王子「そ、それは・・」
第一王子「・・・・軟禁されています。A国やC国と戦う準備をしていることを、これらの国に漏らそうとしていましたので・・」
双星「争いを止めようとしていた。手を取り合う道を進もうとしていた。」
双星「お前たちは気付かないだろう。」
双星「いつもA国C国が悪い。自分たちは被害者だと、自分たちは悪くないと言い続けながら・・滅びの道へ進んでいることを。」
第二王子「だ、だけどよお、この戦いで勝てば・・」
双星「結果は既に決まっている。無法な争いが許容されると思ったか?」
第二王子「じゃあ・・まさか・・」
双星「B国を守るためのイプシロン・コピーも、B国民を飢えさせないための鉱山も、B国民の心を癒す漫画も、全部C国に奪われる。」
双星「正しく力を使えなかった者の末路だ。数百年の時を紡いできた計画は、3つの国を正しい道へ進ませようとする。」
双星「だが・・誤った道へ進む者が、人々の上に立ち続けられると思うか?」
第二王子「くっそお!!!なんでだよお!なんで・・俺たちはずっと・・」
第一王子「・・・・いえ、まだです。」
第二王子「兄貴・・?」
第一王子「まだ戦争は始まっていません。私たちの手で止めましょう。」
第二王子「でもよ・・あの親父が意見を曲げるかぁ?」
第一王子「計画はつながっています。ならば、B国で双子が吉兆となったのにも意味があるはずです。」
第一王子「すべては・・この時のため。ひとりでは止められなくても、ふたりいれば・・」
第二王子「兄貴・・・・ああ!」
第一王子「双星殿、馬は使う予定ありませんので、どうぞ使ってください。私たちは忙しくなりますので失礼します。」
第一王子さんは、第二王子さんと共に行ってしまった。
・・できる限りはやった。
あとは彼らを信じることしかできない。
兵士「う、うわあ!A国民を震撼させた双星の計画をリアルで見られるなんて感激です!」
A国民を震撼?
デマはここまで流れ着いていたとは・・(驚愕)
兵士「馬車までご案内いたしますのでついて来てください!気合い入れますよ!」
案内するのに気合いはいらない。
かわいい女の子が案内してくれればそれでいい(混乱中)
・・
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