178秘密兵器
壁「ぱんぱかぱーん。本日大サービス!みんなで全力サポートしちゃいますの日です。」
いつも無茶苦茶だからいちいち気にしないけど、なにしてくれるの?
天井「全力アドバイス!」
壁「全力ディフェンス!」
床「全力改変!」
机「全力雑談相手!」
テーブル「全力無限体力!」
ベッド「全力無限魔力!」
カーペット「全力老化阻止!」
椅子「全力アイドル化!」
空気「全力常に役満!」
山「今日はボクのところに来るんだって。」
飾り「全力常にロイヤルストレートフラッシュ!」
垂れ幕「全力情報開示!」
空「全力・・ああもうネタがない!!!」
あ、長くなりそうなんで、喋るのは壁さんだけでいいですはい。
なんか色々言ってたけど、全力老化防止(byカーペット)が気になってあと覚えてない。
・・
・・・・
朝食は豪華というわけではなかったが、おいしそうな料理がたくさんあった。
いや・・これ、故郷(E国)の料理もあるぞ?
よく見ればG国の料理もある。
第一王子「今朝は双星殿のメイドさんも手伝ってくださったようで、いや助かりました。」
メイド「いえ、私もB国の料理を教えていただきました。ありがとうございます。」
双星「それで色々な国の料理があるんだ。」
A国とC国の料理はないみたいだけど。
壁「全力アドバイス!敵国の料理を出したらB国の人はどう思うかな?」
さすがメイドさん。さりげない気づかいですね。
壁「全力アドバイス!第一王子が言ったように、”お前のメイドさん”である。」
壁「全力アドバイス!メイドさんの評価はお前の評価になる。プラスにもマイナスにもな!」
・・メイドさんには感謝しないといけないな。
あと、毎回全力アドバイスって言うの大変じゃない?
第一王子「こんなにもおいしい料理を作れるのなら、双星殿よりメイドさんの方がほしくなりますね。」
料理人「にくい・・王子様の心を奪ったあの女が憎い・・・・」
双星「なんかやばい人いるー!?」
メイド「よくあることですから大丈夫ですよ。」
双星「よくあるの!?」
メイド「双星様のメイドになりたい方も多いので。なぜ私が?と詰問されたりとか。」
人知れず苦労してたんだ。
それなのに俺は気付いてやれず・・
メイド「今はダークエルフさんに勝つことが、新しいメイドになる条件です。」
誰もなれないやん。
第一王子「いいですね、私も挑戦してみたいものです。」
ダークエルフ「メイドの仕事はできるのか?」
第一王子「人手が足りないときは、料理や洗濯を自分でしていましたから・・多少はできますよ。」
ダークエルフ「だ、そうだ。双星、王族をメイドにしてみる?」
双星「・・メイド服・・着るの?」
メイド「安心してください。双星様用のメイド服もありますから!」
うん、こないだ着たから知ってる。
あとどこに安心する要素があるの?
記者「・・男性用メイド服かぁ・・人気あるなら特集しよっかなぁ。」
ないよ。
絶対ないよ。
間違いなくないよ。
バタン!
その時、勢いよくドアが開いた。
第二王子「俺も朝食に呼べよ!!!昨日挨拶はしただろ!」
なんか・・かまってちゃんみたいに見えてきた。
壁「全アド!下の子は甘えん坊の傾向がある!」
そのアドバイス必要ですか?
・・
・・・・
朝食を終え、早速昨日言ってた秘密兵器を見せてもらうことに。
第二王子「兄貴肝入りのイプシロン・コピーだろ?でもあれ未完成じゃん。」
イプシロン・コピー?壁さん説明お願いします。
壁「ダメ。こういうのは本人に説明させて、ちゃんと驚いてあげないと。」
壁「第一王子が自信たっぷり説明したら、知ってた(ドヤぁ)って態度とんのお前?」
なんか俺、超世間知らずっぽい!
記者「イプシロンって、古代に作られた兵器ってうわさのあれ?」
第一王子「さすが記者さんですね。お詳しい。」
記者「・・世界を滅ぼしかねない強さだって話だけど?」
そんなやばいもんなの!?
第一王子「ええ、”イプシロン”を作ったのは人より高度な存在だと言われています。」
第一王子「イプシロンは大地を破壊し、世界を終末に導こうとした・・伝説の機神です。」
記者「なら、アルファとかもいるの?」
第一王子「アルファ、ベータ、ガンマ・・神の力を宿した世界の守護者です。そのコピーをイプシロンと呼びます。」
・・あれ?どこかで聞いた気がする。
壁「全アド!A国の東の町で、サメ顔の女の子の世界へ行っただろ?そこでベータとガンマに会ってる。」
そういえば・・あの時はヒミカさんの魔剣があったから何とかなったんだっけ。
フルオート魔剣でも互角だったな・・世界の守護者かぁ。
壁「ちょっと違う。世界は目的があって作られる。目的を達成するために動く者、それがアルファベータガンマ。」
イプシロンは?
壁「神以外が真似て作ったものの総称。」
床「ちなみに、オレたちがこの世界のアルファ。よろ~。」
情報量が多くてついていけません。
・・
・・・・
イプシロン・コピーは、100体くらいいた。
記者「おおう、やばそうなのがいっぱいいるぅ。記事にしたいぃぃ!」
第一王子「まだダメですよ。お披露目が終わってからお願いしますね。」
記者「お披露目っていつ?」
ダークエルフ「この兵器でA国C国を倒し終わってからという意味だろう。つまりお前の新聞社(A国企業)は残っていない。」
記者「ふぁ!?」
第一王子「そうなったら、B国の傘下として書かせてあげますよ。ご安心ください。」
記者「ちょ、ちょっと双星・・なんかやばくない?いつもの計画でなんとかしてよぉ。」
俺に言われても・・
第二王子「これ見たらもうA国には戻れねーぞ。調整中だなんて知られたらC国が攻めてくるからな。」
記者「A国は関係ないでしょ!」
第二王子「元々、A国もターゲットだ。完成前にC国と手を組まれたらまずいんだよ。」
記者「そーせー!」
俺に言われても・・
第一王子「完成したらA国に帰ってもいいですよ・・帰りたいのなら・・ですがね。」
記者「そーーーーせーーーーーじ!!!」
俺に言われても・・
?「相変わらずじゃな。理想のために現実を曲げるのは楽しいか?」
第一王子「ええ、楽しいですよ。」
第一王子がにっこり笑った。その顔はさわやかなイケメンだった。
っと、研究所にいたおじいさんだ。
?「双星、びしっと言ってやったか?”俺様を見習ってもっと謙虚なイケメンになれ”って説教していいぞ。」
双星「いやぁ俺はイケメンじゃないから・・」
第一王子「お知り合いでしたか?」
?「昨日研究室を訪ねてきたんじゃ。お前らよりよっぽど話が通じるわい。」
第一王子「なら紹介は簡単でいいですね。我が国が誇る科学者殿です。」
科学者「無理難題を言われて頭痛が止まらんかわいそうな年寄りじゃ。女の子だけよろしく。」
記者「私だけ絶対安全になる防具を作って!」
科学者「防具がほしければ鍛冶屋へ行くといい。ここは・・もっと危険な場所じゃ。」
科学者さんは動かないイプシロン・コピーを見た。
・・動かないとはいえ、不気味な怖さだ。
その姿は、俺が見たベータやガンマにどことなく似ている・・
第一王子「研究は進んでいますか?」
科学者「あとひとつ・・もっとも大切な、暴走しないための機能が必要なのじゃが・・ま、死ぬまでには完成させるわい。」
第一王子「それでは困るんですがねぇ・・」
ずっと完成しなければ安全・・でも俺たちA国に帰らせてもらえないのか。
壁?「完成させればいいのよ。」
無理やん。
壁?「できるわ。オリジナルのイプシロンが保管されている場所を知ってる。」
壁?「案内してあげる。穴掘るからスコップ2~3本用意させて。」
イプシロン・コピーのオリジナル?
双星「えっと、科学者さん。オリジナルのイプシロンの場所がわかるみたいなんですが。」
科学者「ほう。心当たりがあるのじゃな。」
ダークエルフ「双星?」
双星「昨日おかしな声が聞こえた”あれ”ですが、普段は俺だけに聞こえたりするんです。」
双星「それが、オリジナルのイプシロンが保管されている場所を知ってるって・・」
第一王子「幸運の力ですね!素晴らしい、是非教えてください!」
双星「案内しますけど、穴を掘るからスコップを2~3本用意してほしいと。」
第二王子「やめろ!その声に耳を傾けるな!」
え?
第二王子「ようやくわかった。今までの幸運の持ち主がなぜ謎の死を遂げたのか・・」
第二王子「そいつにだけ聞こえる”死の言葉”を聞いたからだ!」
え?
第二王子「お前はいいように操られているだけだ。用が済めば・・殺されるぞ。」
え?そうなの?
壁「くっそウケる。」
壁「双星は死ねと言われたら死ぬの?」
・・まぁ、死なないけど。
第一王子「今までの幸運の持ち主は、欲に駆られたから天罰を受けたんですよ。」
第一王子「双星殿は清廉な人です。罰を受けるいわれなどないでしょう・・気にせずこれからもなにかあったら教えてください。」
俺だって、欲くらい・・ある。
大きい小さい、多い少ないの違い程度だと思う。
・・それで俺の罰が決まるのか?
壁「はいはい全力情報公開。10年前の男も、70年前の男も死を望んだんだよ。」
壁「10年前は、堕落したC国王の目を覚まさせるため。70年前は、A国民の恨みを自分で終わらせるため、幸運の力をC国に利用させないために・・」
え?え?
壁「別の道もあった。10年前は、C国王が堕落したままでも、幸運の力があればB国にも魔族にも負けたりはしない。」
壁「70年前も、A国をC国に売り渡すのではなく、C国と戦うこともできた。幸運の力があれば勝てた。」
壁「だが・・彼らはそれを望まなかったのだ。忠義のため、人々の命を守るため。」
壁「双星・・・・お前は勝手に死なないでくれよ。悲しくなっちゃうからな。」
・・うん。
科学者「すべては・・70年前に決まっていたのだな。」
双星「何がですか?」
科学者「・・イプシロン・コピーの設計図は、70年前にA国をC国に売った男から譲り受けたものじゃ。」
え!?
科学者「王族の身柄を引き受ける条件だったのだ。」
第一王子「いつの間に科学者の仕事はうわさ話をすることになったのでしょうか?」
科学者「お前たちはみんなバカじゃ!70年前の設計図が今になって完成しようとしている!」
科学者「70年前に幸運の持ち主が設計図を持ち込み、現在の幸運の持ち主が最後の部品を用意する。」
科学者「すべては・・最初からそういう計画だったのだろう。なぜそれに気付かぬ。」
記者「そういう・・計画?」
科学者「儂も含めお前ら全員操られていたに過ぎぬ。イプシロン・コピーは双星のためにあつらえられたものじゃ!」
・・・・うぇ?
第一王子「なるほど、完成したイプシロン・コピーは双星殿にしか操れないのですか?」
科学者「いや、ちゃんとこちらの命令を聞くだろう。だが!思いもよらぬ方法で双星の手に入る。幸運とは、そういう力であろう。」
第一王子「ならば幸運をも超えてください。さあオリジナルのイプシロンのところへ行きましょう!」
科学者「・・バカもんが・・」
70年前からの計画・・?
だとすると、こうなることが予見されてた?いや、誘導した?
壁「全力情報公開!いやーあの爺さんすごいね。確かにイプシロン・コピーは双星のために用意されたものだ。」
壁「今がその時じゃないけどな・・ところで、全力情報公開ってどう略せばいいと思う?」
おおおいもっと説明しないといけないだろおおお全公開でいいよ。
壁「全公開!作者は現在67歳!」
嘘つくな。
・・
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