16世間の評価
結局最後まで信じてもらえなかった・・ぐすん。
今日は早く休もう。
俺は宿に帰った。
なお賞金は3200万だった。予想通りの金額なので驚いたりはなかったが・・むっちゃ重い。
金貨だけど、50キロ以上はあるぞこれ。台車使ってなんとか運んだ。
なおトロフィーもいつも通りついてきた。トロフィー増えすぎだよ・・予選から増え続け6個目か・・
双星「ただいま。」
メイド「あ、お帰りなさい!」
ダークエルフ「お帰り。号外出てるけど見る?」
双星「号外?なにか大きなニュースでもあったの?」
”全部計算だった!双星選手の戦術!”
・・え?俺のこと?
”これまで偶然の勝利を続けてきた双星選手。”
”国の運営委員会でも偶然という調査結果が出ていたが、それが今日、覆された。”
”対戦相手のシャルロット選手の危機にいち早く対応し、刺客を撃退。鮮やかに敵をさばいた。”
”これを見た者は誰もが気付いただろう。今までの闘いは全部計算されていたのだと。”
”シャルロット選手もそのことに気付き、敗北を認めた。”
”すべては双星選手の演技だったのである!彼はトリックスターを演じていたのだ!”
いや全然違うし。
双星「なにこれ?」
メイド「もうすごいんですよ。なにせ今までの試合は国の調査で偶然の出来事とされていたのに、全部計算されていたんですね。」
双星「いやいやいやいや、偶然だって。ほら今日の試合もダークエルフさんからもらったやつじゃん!」
ダークエルフ「で、本当は?」
双星「本当に偶然だってー。」
どうして信じてもらえないんだろう?日ごろの行い?でも悪いことした記憶ないんだが・・
試合前のお酒がまずかったのかなぁ。おいしかったけど。
メイド「この号外に載ってる小説みたいな感じなんですよね。」
小説?
・・
・・・・
―――――
対戦相手が蜂に刺され呻き苦しむ。
だがその”仕掛け”には誰も気付かない。
三回戦も楽な勝利だった。
受付「こ、今回もなにもせず勝利です!双星選手が土門将軍を打ち破りました!」
観客席がざわめく。
・・勝負は闘う前から始まっている。
道化を演じ策を練ったと誰も気付かせない。
初戦からすべて計画通りだ。
それを理解せぬ者たちが偶然などという、たわごとを信じているのだ。
受付「これは運命なのでしょうか!?見えざる神の手が双星選手の味方をしたのでしょうか!?」
運命?違う。
計算だ。
この結末は俺の計算で導き出されたものなのだ。
当然次の試合も・・改造人間だったかな。
ふっ、ただの人間より御しやすい。次は楽な闘いになりそうだ。
俺は軽く笑みを浮かべながら、試合場を後にした。
―――――
・・
・・・・
メイド「今度新聞で連載される小説のプロトタイプが載っているんです。」
双星「俺の知らないところでそんなの始まるの!?てか全然違うし!」
計算で蜂が思い通りに動くわけないやん。俺はテイマー(調教師)ですか?
あとこの小説の試合までで本当になにもしなかったのは、予選だけなんだけど。
一回戦と二回戦は一応なにかしたから・・急所攻撃とおならだけど・・
だからアナウンスで”今回もなにもせず・・”とはならないんだよね。
メイド「新聞の定期購読します?」
双星「いや俺は旅人だからしなくていい。」
ダークエルフ「苦情入れる?」
双星「まぁそこまで目くじら立てなくてもいいかな。大会・・このお祭り騒ぎの一環として、みんなが楽しんでくれるならいいさ。」
でもできれば真実をそのまま書いてほしかったかなぁ。
嘘話じゃん。
小説だから・・いいのかな?
・・
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