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133悪魔(堕天使)


やって来ましたC国王城。

今更よく考えてみると、お金持ちのパーティとかあまり参加したくないなぁ。

格式とか、テーブルマナーとかよくわからない。

一度だけテーブルマナー講座やったことあるけど・・ナイフとフォークの位置とか使い方とか簡単なやつ。

多少覚えているけど殆ど忘れた。

一回やって覚えられる人は天才だと思う。

中に入ると・・まだパーティ前かな?


ダークエルフ「誰もいない・・」

ミルカ「少し早く来ただけだ。準備はほぼ終わっている。」

受付「今日出会い、明日には婚約発表で、明後日には結婚。明々後日に離婚で完璧!」

完璧の意味わかって言ってます?


メイド「私も手伝います。お客でいるのは苦手ですから。」

ヒミカ「待て、敵国の軍人である私を王城にまで入れていいのか?」

双星「ダメなの?」

ヒミカ「理由があれば別だが・・今回ミルカ殿が来たとき、中には入らず兵士が呼びに来ただろう。」

そういえば・・そうだった。


ミルカ「・・」

なにかの罠?まさか。

一応近くに誰かいないかチェック・・あ、あれ・・?


双星「大勢いる!これって・・隠れてる?」

ヒミカ「なに!?私にはわからぬが・・」

ダークエルフ「私も気配は殆ど感じられない。」

国王「・・さすが双星じゃな。ようこそ悪魔よ、我が城へ。」

C国の王様が現れた。

悪魔?

え?どういうこと?


ミルカ「A国へ行き、悪魔を連れてまいりました。」

国王「ご苦労であった。その中にいるのじゃな。」

ミルカ「はい。」

ヒミカ「どういうことだ!やはり罠だったのか!?」

ミルカ「・・70年前ある男を操り、今に続くC国とA国の不和の種を蒔き、10年前にあたしの父を操りクーデターを起こさせた悪魔がいた。」

ダークエルフ「70年前・・まさか・・」

ミルカ「悪魔によってあたしの父は殺された!お前たちのA国がC国に売られたのも、悪魔が裏で操っていたからだ!」

ヒミカ「・・」

双星「10年前はともかく、70年前って俺たち生まれてもいないんですが・・」

10年前も俺以外は大体子供だよね?

・・あ、俺も10代だったから子供!みんなと同じ!


ミルカ「70年前、A国を売った男にはある特徴があった。なにをやってもうまくいく、ギャンブルも、喧嘩も・・革命も。」

ミルカ「すべて悪魔によってもたらされた力だ。」

なんか、俺と同じような・・え、悪魔の力・・?


ミルカ「父はそれを知り、悪魔に戦いを挑み・・敗れた。父の魔剣が真っ二つにされていたのだ。」

ダークエルフ「魔剣を壊した?ありえない!」

双星「ありえないの?」

ダークエルフ「人の力ではまず無理だ。例えドラゴンが壊そうとしても不可能だろう。」

魔剣さん最強伝説。

強さランキング:魔剣>ドラゴン>人間・・こんな感じ?

いや悪魔が魔剣を真っ二つにしたのなら、悪魔>魔剣>ドラゴン>人間・・かな。


ミルカ「悪魔によってあたしたちは必要のない争いを強いられている。」

ミルカ「そして再び悪魔は現れた!」

ミルカ「すべての邪悪の元凶・・悪魔は・・お前だ!!!」

おおお俺じゃないって・・え・・?


ヒミカ「そんな・・」

ダークエルフ「・・」

メイド「この方が・・悪魔さん?」

ミルカさんが指差したのは、受付のおねーさんだった。


受付「ふぇ?」

ミルカ「悪魔は加護を与えた者の近くにいて、なおかつ手を貸さない者。そしてお前は双星が幸運を授かった頃に知り合っている。」

ミルカ「すべての条件がお前を悪魔だと言っているのだ!」

受付「え~知りませんよ~。」

受付のおねーさんは・・まぁお金に関しては悪魔も顔負けだとは思いますけど。

でもそんな悪い人には見えないよね。


国王「しらばっくれても無駄じゃ!皆の者!!!」

C国の王様が一声かけると、隠れていた兵士たちがズラッと現れた。


ヒミカ「そんなまさか!これだけの人数が気配を感じさせず潜んでいたというのか!?」

国王「悪魔と戦うため、この10年すべてを懸けてきた!術師!!」

術師たち「はっ!」

王様に呼ばれた術師たちが魔法を唱える。

・・俺は別になんともないや。


受付「う・・きゃああああああああああああああああああああああ」

受付のおねーさんがいきなり悲鳴を上げた。

そして・・背中から・・真っ黒な羽が・・生えた・・

・・なんて美しいんだ・・でもこの姿って・・


ダークエルフ「堕天使・・ダークエンジェル。そんなバカな・・」

受付「・・よく気付いたわね。でも人間は愚か・・私に気付いた人間の末路をご存知?」

ミルカ「父の仇!!」

ミルカさんが受付のおねーさんに斬りつける!・・いやあれは受付のおねーさんじゃなくて堕天使でー。

うわぁもうよくわからない!


受付(堕天使)「人間の剣など効かないわ。」

ミルカさんの剣は漆黒の羽で防がれ、逆に跳ね飛ばされる。


王様「ミルカ!・・術師よ退魔の術だ!」

術師たち「はっ!」

再び術師たちが詠唱を始める。


受付(堕天使)「ぐ・・こ、この、愚かな人間め!!」

受付(堕天使)「ラ・ラ・ル!」

術師たち「うわあ!」

城内に物凄い風が吹き、術師たちが城の奥へ飛ばされていく。

すごい魔力だ。こんなのどうやって戦うの?


ヒミカ「助太刀する!悪魔め覚悟!」

受付(堕天使)「ふふ・・私たちの友情はどこへ行ったの?」

ヒミカ「70年前にA国を売った男、あれはお前の差し金だったのか!?」

受付(堕天使)「ええ。もっと人々を苦しませてあげたかったのに、逃げるなんてほんと使えない男だったわ。」

ヒミカ「・・その男は謎の死を遂げた。まさかそれもお前が・・」

受付(堕天使)「罰を与えたのよ。私に逆らう愚かな人間に生きる価値はないわ。70年前も、10年前も同じ・・」

ヒミカ「ならば、お前を許すわけにはいかぬ!」

ミルカ「この悪魔め!」

ミルカさんが再び悪魔に斬りかかる。


受付(堕天使)「効かないわ、そんななまくら・・10年前の人間が持ってた剣なら別だったかもしれないけどね。」

受付(堕天使)「まぁ、私が壊してあげたけど。」

ミルカ「パパ・・!」

ヒミカ「ミルカ殿、これを使え!」

ヒミカさんが2本ある魔剣のうち、1本をミルカさんに投げて渡す。


ミルカ「・・かたじけない!」

ヒミカ「くらえ!」

ミルカ「覚悟!」

受付(堕天使)「キャアアア!」

おお、ダメージ入った!


受付(堕天使)「・・く、魔剣!?」

ミルカ「父の仇!」

受付(堕天使)「私に刃向かうことを死んで償いなさい!」

悪魔がミルカさんに魔法を使う・・が、見えない壁に防がれた。


受付(堕天使)「なぜ!?」

ダークエルフ「援護する。存分に戦うがいい。」

ミルカ「感謝する!」

国王「兵士たちよ、お主らも援護せよ!悪魔を倒すのだ!」

兵士たち「はっ!」

ここに、A国C国連合VS受付のおねーさん(堕天使)の全面的な戦いが始まった。

そしていつものように、なにしたらいいかわからない俺。

ええと・・


双星「メイドさんは危ないから下がってて。」

メイド「はい、ありがとうございます。」

戦いは、戦いが得意な人がやればいい。餅は餅屋。


・・

・・・・


戦いは膠着状態に陥っていた。

ヒミカさんやミルカさんの攻撃は致命傷にならず、悪魔の攻撃はダークエルフさんに防がれていた。


受付(堕天使)「愚かな人間め・・目障りよ!」

黒き羽によって城の中が暴風に見舞われる。

兵士たちが吹き飛ばされ、ヒミカさんたちも動けずにいた。


国王「うわっ。」

あ、王様も吹き飛ばされてる。


王子「父上、ここは危険です!そもそもそんな体調では立っているのがやっとではありませんか!」

国王「息子よ、よく見ておくのだ!あの悪魔こそ、我ら人間の敵・・う・・ゴホンゴホン!」

王子「・・血が!すぐ避難してください!」

国王「ダメだ。最後まで・・これはワシがやらなければならぬことなのだ。」

国王「親友よ・・ワシに力を貸してくれ・・」


受付(堕天使)「私に逆らう愚か者はみんな死ね!死ね!死ね!」

ヒミカ「く・・まだだ!!魔剣よ力を貸してくれ!」

ヒミカさんの手を離れた魔剣は悪魔に斬りかかった。

あれは・・フルオート魔剣!

ピンチの時に発動するタイプだから・・ヒミカさんでも厳しい相手なのか・・


受付(堕天使)「剣の分際で!」

悪魔の衝撃波で魔剣が吹き飛ぶ・・が、反転し物凄い勢いで悪魔へ一直線に向かっていく。


受付(堕天使)「キャアアア!!!」

魔剣は悪魔の羽を貫いた。

そこから黒い血が流れていく。

暴風が止んだ。


王子「黒い血・・なんとおぞましい化け物だ!」

・・どちら様ですか?


受付(堕天使)「魔剣如きが、この私を傷つけるなど!」

ミルカ「悪魔め!」

受付(堕天使)「あっ!」

ミルカさんの一撃が、悪魔の頬をかすった。

うーん、今のは惜しかった。もう少しでクリーンヒットだったのに。


受付(堕天使)「人間の分際でええええええええええええええ!!!私に傷をつけるなんてえええええええええええええええええ!!!」

悪魔は周囲全てに衝撃波を放ったようだ。

見えないなにかにみんながぶつかり飛ばされていた。

・・あれ?俺はなんともない?

つまり・・やっぱ最後は俺がなにかしないといけないの?

でも俺の幸運を与えたのってあの悪魔なんだよね?

悪魔の力で悪魔を倒すってできるの?


受付(堕天使)「全員殺してあげるわ!愚かで醜い人間なんか生きてる価値なんてないのよ!」

俺にできることといったら・・魔法アイテム投げることくらいかぁ。

ぽいっとな。

炎の渦が出来て悪魔を飲み込む。


受付(堕天使)「なにをしているの?人間の分際で。」

まったく効いてないし!

炎の渦はすぐ消えた。


受付(堕天使)「いいわ。あなたから殺してあげる。」

ど、どうすれば・・


受付(堕天使)「あっ!!!?」

え?

見ると、後ろから王様が悪魔を刺していた。


受付(堕天使)「こ、この剣は・・私の力が失われていく・・」

国王「特別に作った・・対悪魔用の、武器だ・・」

受付(堕天使)「イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

悲鳴と共に、悪魔が四散した。

倒した?

バタン。

王様も倒れた。


王子「父上!」

ミルカ「王!早く医者を!」

こんこん、こん、ここん。


国王「この音は・・ワシは15で王になった・・まだ早いと思ったが、父が亡くなったから・・」

国王「嫌になることもあった・・そんなとき、親友がワシを城から連れ出してくれていた・・」

こんこん、こん、ここん。


国王「聞こえる・・親友がワシを連れ出すときの合図が・・」

こんこん、こん、ここん。


国王「おう・・おう・・今ゆくぞ・・あの頃のように・・また一緒に・・・・」

こんこん、こん・・


国王「・・」

ミルカ「王!王!!」

王子「父上!うわあああああああ!!!」

ふたつの国を苦しめた悪魔は倒した。

だけど、ひとつの国を支え続けてきた巨人に終わりが訪れた。

C国は、これから新しい時代へと変わっていく。

王の意思を継ぐ者たちによって・・


・・

・・・・


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