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127首都突入


どうやら首都へ攻め込む準備ができたようだ。

攻め込むというか、引導を渡しに行くくらいの兵力差だけど。

楽できるなら問題なし!


双星「ところでどうするんですか?力いっぱい攻めるわけじゃ・・ないですよね?」

将軍「総理へ降伏の手紙を送っておいた。包囲をして、あとは向こうの出方待ちかな。」

楽そうで安心。

安全に終わる革命万歳。

何度か危なかったけど。


・・

・・・・


E国首都。

総理は旧友からの手紙を読み終えると、顔をあげ天を仰いだ。


兵士「総理!反乱軍がやって来ました!」

総理大臣「そうか・・わかった、すぐ行く。」

兵士「・・総理がどれだけ苦労をしてこの国を良くしようとしたか・・それなのにこんな・・」

総理大臣「全ては私の力が及ばなかっただけのこと。国民の期待に応えられなかったのが悔やまれる・・」

総理大臣「とはいえ最後まで役目を果たさなければな。」

兵士「総理のためなら我ら最後の一兵まで戦い抜きます!」

総理大臣「今戦っても無駄死にするだけだ。その強い想いは、この内戦が終わってからも忘れないでいてくれ・・これからがこの国の正念場となる。」

兵士「総理・・では・・」

総理大臣「ああ。降伏するつもりだ。」

兵士「申し訳ございません、我らが反乱軍如きに手間取ってしまい・・」

総理大臣「いや、お前たちのような立派な兵士がいてくれて幸せだった。おかげで最後まで誇り高くいられる。」

兵士「もったいないお言葉。」

総理大臣「では行くとしようか。反乱軍のところへ。」

兵士「はっ、最後までお供します!」


「その必要はない」


・・

・・・・


城を包囲して待ち。

・・待ち。

・・・・待ち。

・・・・・・待ち。

ちょっと遅すぎない?


将軍「どうしたのだ・・総理・・」

ジェノア「責任感じて自殺してたりしてな。」

双星「大変だ!」

将軍「・・仕方ない、進軍するか・・そんな奴じゃないはずだが・・」

緊張してトイレに籠ってたりして。

その時は・・気付かないフリをしてあげよう!見張りはつけるけど。


・・

・・・・


城内に誰もいない・・と思ったら、中庭に総理大臣がひとりでいた。

自殺じゃなくてよかった。


総理大臣「無能な反乱軍諸君。なぜ来た?」

同志「ジェノア様、あいつ現実が見えてないですよ?」

ジェノア「どういうことだ?」

将軍「わからぬ・・総理よ、手紙は読んでくれたか?」

総理大臣「ああ読んだ、読んだとも・・あのクソ手紙をな!」

将軍「な・・この状況がわかっていないのか!?」

総理大臣「お前たちこそわかってない、わかってないよ、ああわかってない!」

総理大臣「いいか?お前らは今が一番輝いているんだ。革命が終わればお前らなんぞ用済みになる。」

総理大臣「国民は利口か?クズメディアに乗せられない知能があると思うか?なぜお前らは革命を起こした?」

総理大臣「原因は私ではない。無能な国民が民主主義すら理解できないほどクズだからだ。」

なんか・・将軍の言ってた総理大臣のイメージと、かなーり違うような・・?気のせい?


総理大臣「ずっと内戦していることこそ、お前らにとって正しい道だ。無能な国民はキャーキャー言ってくれるぞ。」

総理大臣「さあわかったら回れ右!内戦など終わらせず、永遠に殺し合おうではないか!」

将軍「総理・・そんな・・」

副官「ど、どうしてしまわれたのだ・・?」

ジェノア「嘘を言ってるわけじゃなさそうだが、こんな奴だったのか?」

同志「こんなやつ殺せばいいじゃないですか!!」

双星「殺すと言っても・・」

中庭にひとりいるだけだからなぁ・・こっちは大軍。あっという間だよ。


総理大臣「殺す?お前らが私を?ははは、ナイスジョーク。」

ダークエルフ「我慢ならないので言わせてくれ。こいつ頭おかしい。」

ダークエルフ「ふぅ、すっきりした。」

ずっと黙っているのもストレスなのかな?


インスペクター「・・」

総理大臣「おとなしく人間同士で殺し合っていればよかったものを・・」

あ・・総理大臣の体が・・


将軍「な、なんだこいつは!」

副官「巨大な・・双頭の獣・・?」

ジェノア「オルトロス!」

やばいの?見た目はやばそうだけど。

頭がふたつある大きな犬。


中庭「でかい図体に似合わない速さと火炎ブレスが怖いよ。」

中庭「牙と爪にも注意、あと踏みつぶされないように。」

中庭「兄弟にケルベロスやヒュドラなんかがいるんで、同等のやばさかな。」

中庭「ちなみに、ヘルハウンドを双頭だと思っている人もいるけど、ヘルちゃんは頭ひとつだから。」

とにかくやばいのか・・


中庭「早く戦闘準備!みんなに指示出して!」

いきなりだなぁ。

どうすればいい?


中庭「ここは狭いから兵士の9割は下げて。兵士が怪我したら下がらせた兵士とすぐ交代。」

中庭「ジェノアちゃんとインスちゃんは前衛でオルちゃんが攻撃しにくいよう翻弄させて。」

中庭「将軍ちゃんと同志ちゃんは中衛。隙を見て強力な一撃を入れちゃって。」

中庭「ダークちゃんと副ちゃんは後衛でサポートね。」

優秀過ぎて俺の必要性に疑問を感じる。

俺は中庭の指示通りみんなに伝えた。


ジェノア「双星は、あの化け物を目の当たりにしたというのに立ち直りが早いな。」

インスペクター「キャリアの違いかもな。双星殿は突発的なブラウン戦で指揮をとった経験があるそうだ。」

ジェノア「ほんっっっとなんでもやってるなあいつ。」

なんでもってほどでは。


オルトロス「人間如きが猪口才な!!!」

オルトロスの片方の頭が口を開けて火炎ブレスをはこうとする。


ジェノア「おっと、そいつは勘弁な。」

オルトロス「ブファ!?」

ジェノアさんのメイスで鼻をぶっ叩かれたオルトロスは、強制的に口を閉じてしまった。

オルトロスの口内で炎が爆発する!


オルトロス「に、に、人間があ!」

インスペクター「注意がそれているぞ。」

オルトロス「グウッ!」

よくあんな接近戦できるなぁ。

怖くて俺には無理。


将軍「後ろががら空きだぞ。」

同志「いっくぜええええええええ!!!」

オルトロス「グアアアアアアアアア!」

ダブル斧使い怖え。

見ているこっちがムズムズするよ。

オルトロスさんマジかわいそう。


オルトロス「これが人間のこざかしい連携か・・指揮しているのは・・お前かあ!!!!!」

あれ?こっち見てません?


オルトロス「死ね!」

オルトロスの火炎ブレスが・・どう見ても俺の方へ向かってる!


ダークエルフ「アイスウォール。」

おお!火炎ブレスが氷の壁にボンっとぶつかって消えた。


双星「ありがとうございますダークエルフさん!」

ダークエルフ「サポート役だからな。」

オルトロス「おのれ!ダークエルフがあ!・・ヴッ!?」

オルトロスの片目が、矢で射貫かれた。


副官「ひとつ解せないな。私が弓使いだと、いつ双星は知ったのだ・・?サポート要員にしたのは知っていたからだろう?」

いや今初めて知りました。

采配は中庭さんです。

・・中庭さんはどうやって知ったんだ?


中庭「ま、中庭ですから。」

答えになってない!


オルトロス「愚かな人間共め!私が暴れまわれば、お前らにはどうすることもできまい!!!」

え・・暴れるって、その図体で暴れるの!?


オルトロス「ウオオオオオオオオオオオオ!」

ジェノア「クッ!」

インスペクター「これでは近づけない!」

オルトロス「死ね死ね人間共!お前も死ぬがよい!!!」

また俺狙い?呪いのアイテムとか持ってるんじゃないの俺?


中庭「・・呪われてたよね?猿の手の呪い。」

・・超忘れてた。だってずっと呪いの効果が出てこなかったんだもん。

って逃げ・・間違いなく追いつかれてぷちってなる!


双星「ええい、ダークエルフさんの魔法アイテム4連続!」

お願いなんとかなって!


魔法アイテム(地)「ワンちゃんに・・待て!」

魔法アイテム(地)「協力するよ!」

魔法アイテム(地)「増幅増幅!」

魔法アイテム(地)「大地の精霊、雄々しくも優しきベヒモスよ、我らに力を!」

お前らまで喋るのか・・もうなんでも喋りそうだ。


空気「そうとは限らないと思うんだ。」

やめてー普段吸い込んでいるものまで喋らないでー。


城「セーフ」

みんなアウトだよ。


オルトロス「あ、足が・・動かない!?」

魔法アイテム(地)「大地の拘束はそう長く持たないから急いで倒してね♪ベヒモス様感謝!」

今がチャンスってこと?


同志「へっ、ナイスだぜ。オラア!」

オルトロス「ぐ・・に、人間が舐めた真似を・・ヴあ!?」

副官「オルトロス、動かなければ、ただの的・・いや、ただの犬の方がいいか?」

オルトロス「足が封じられようと、ブレスまでは防げまい!」

オルトロスが口を開け・・そこにダークエルフさんの魔法が繰り出された。


オルトロス「く、口の中が凍る・・」

オルトロス「相棒!よくも!!!」

ジェノア「よそ見してんじゃねえよ。」

オルトロス「グアアアアア!人間なんかに、人間なんかに!」

ざしゅっ。


オルトロス「・・え・・」

インスペクターさんが、オルトロスの片方の頭を切り離した。

すごい・・


将軍「A国には負けてられぬな。」

ざしゅっ。


オルトロス「・・そんな・・人間如きに・・」

将軍も、オルトロスのもう片方の頭を切り離した。

俺は思った。

魔物より人間の方が怖い、と。


兵士「人間の勝利だ!」

兵士「辛い戦いだった。だがいつか第二第三のオルトロスが・・」

兵士「もうフラグ立たないよね?プロポーズしてくる。」

やれやれ、でもこれで内戦も終わるよね。


オルトロス「(相棒・・すまない・・オレはもう・・ダメだ・・・・)」

オルトロス「(オレもだ相棒・・だが・・せめて・・せめて・・)」

オルトロス「お前だけは殺してやる!!!」

双星「え?」

頭だけになったオルトロスが大きく口を開けた。

口内に真っ赤な火の玉が現れ・・俺に向かって飛んで来た!

魔法アイテム・・ダメだ、間に合わない。

ドォォォォォォン。

俺を中心に爆発が起こった。

そして・・特になんともなかった。なんで?


当たり判定「ごめん見てなかった。」

んんん???当たり判定ってなに?


オルトロス「これでも・・無傷だと・・すまん・・相棒・・」

オルトロスの目から光が失われた。

最後まで油断できないやつだったな・・


・・

・・・・


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