119夜襲
ダークエルフ「外の様子がおかしい!」
夜・・寝てたらダークエルフさんの声で起こされた。
双星「え・・寝ぼけてとかじゃないよね?」
ダークエルフ「間違いない、100・・いや200人ほどいる。それも殺気を発した者どもだ。」
インスペクター「なんとなく気配はするが、よくわかりますね。」
ダークエルフ「普通より鋭敏でなければ裏の仕事はやってられない。」
俺には無理ってことがわかった。
・・俺にできることってなんだろうな・・あ、馬のお世話があった!
インスペクター「双星殿もすぐ反応できてますよね。普通は・・ほら、メイドさんのようになりますよ。」
メイドさんは夢心地な状態で寝惚け眼をこすっていた。
双星「旅してたから野生動物から身を守るため・・まぁ、あと変な職場だと突然起こされたりしてたから・・」
体に染みついています。
インスペクター「とりあえず、双星殿の先輩さんにも伝えた方がよさそうですね。」
ダークエルフ「ああ。建物の中は人の気配はするが寝ているようだからな。」
インスペクターさんと、ダークエルフさんが起こしに向かった。
俺はメイドさんを起こす。
双星「メイドさん、起きて。もしかしたらかなりやばいかもしれないんだよ。」
メイド「ん~キスしてくれたら起きますよ~」
え・・こ、これは仕方ないよね。
このままじゃ危険だし、起きてもらわないといけない。うん、間違いない合法だ!
ごくり・・
ダークエルフ「双星、すぐ着替えて戦いの準備。」
双星「ひゃっひゅん!」
メイド「・・戻ってくるの早過ぎです。」
ダークエルフ「遅い必要などない。」
インスペクター「双星殿の先輩さんを起こしました。自分たちだけで戦うから大丈夫と言ってましたが・・」
ダークエルフ「無理だろうな。」
インスペクター「でしょうね。革命団の皆さんは訓練されているようには見えませんでしたし、敵は200、革命団は50・・」
インスペクター「敵の指揮は見事としかいいようがない。革命団の方々が誰も気付いていなかった。」
ダークエルフ「敵の正体がわからないまま戦うことがどれだけ危険なことか。」
インスペクター「なにより恐ろしいのは暗闇の中で同士討ちする危険です。同士討ちを防ぐために火を焚けば矢の的になってしまいます。」
双星「どうすればいいの?」
ダークエルフ「可能なら退却だが・・囲まれている・・」
インスペクター「包囲網を突破しましょう。私が先陣を切ります。」
ダークエルフ「援護する。」
双星「俺は?」
ダークエルフ「メイドをよろしく。」
双星「はいっ。」
メイド「一生よろしくしてもいいんですよ?」
魅力的な提案だけど、そんな状況じゃないから・・
・・
・・・・
俺たちは、ダークエルフさん主導で敵の気配の少ないところを見つけ、インスペクターさんが突撃した。
?「なっ?うわぁ!」
?「気付かれて・・ぎゃああ!」
?「敵か!?く、応援を呼べ!」
?「将軍へ連絡を!」
インスペクターさん強い!
音もせず一撃で倒してる。
ダークエルフ「眠りなさい。疲れが癒えるまで。」
ダークエルフさんの魔法で、敵がバタバタ倒れていく。
・・ふたりがいれば、200人くらい倒せるんじゃない?
なんなく俺たちは敵の囲みを突破した。
俺はメイドさんを引率しました。
・・
・・・・
インスペクター「・・敵の気配は近くにない。もう大丈夫だ。」
ダークエルフ「全員いるな?」
双星「はい。」
メイド「はい。」
木「はい。」
あ、植物さんは返事しなくていいですよ。
双星「これでひと安心。先輩たちは大丈夫かな・・」
インスペクター「・・言いたくはないが、全滅だろう。近くで相手の装備を見てわかった。政府軍だ。」
ダークエルフ「訓練を受けた正規兵が相手ではどうしようもないだろうな。」
双星「そんな!じゃあ先輩たちがやられていくのをここで見ていることしかできないんですか!?」
インスペクター「この状況で私たちにできることはあまりにも少ない。せめて敵の大将の位置がわかれば・・」
双星「なにかないんですか?こう、陣を敷くときの定番とか。」
インスペクター「定番通りにやれば定番を知る者に打ち破られる。多少アレンジするから確実なことは言えないのだ。」
そんな・・先輩・・
木「人の位置を知りたいなら教えてあげようか?」
え?
草「大地の力を分けてあげる。」
石「敵の大将は意外と近いよ。さぁ、行くんだ。」
見える・・暗闇の中、敵の姿がはっきりと・・遠くにいる敵までわかる。
双星「敵の大将はここをまっすぐ進んだ先にいる。」
インスペクター「双星殿?」
双星「大将の周りに10人。その近くに5人のグループが2つある。」
ダークエルフ「わかるの?」
双星「ついてきて。後ろに回り込む。」
俺が歩き出すと、インスペクターさんもダークエルフさんもついてきた。
メイド「私もいますよー。」
・・
・・・・
双星「(ここ。このすぐ先にいる)」
ダークエルフ「(確かに、近くに11人、その近くに5人ずつ気配がする)」
インスペクター「(ダークエルフ殿、弓矢を貸してもらえませんか?)」
ダークエルフ「(・・狙撃か)」
インスペクター「(闇の中から大将が狙撃されれば安全のために引き上げるでしょう)」
ダークエルフ「(大将が見えるか?)」
インスペクター「(いえ。双星殿、大将がいる方を指差してください)」
えっと、こう?
俺は大将の頸椎を指差した。
インスペクターさんが弓を絞る。
見えない相手を射ることができるの?
風「大丈夫、当たるよ。」
インスペクターさんが弓を射るのと同時に、少し風が吹いた気がした。
?「うぅわっ!?」
ドサッ。
野太い男の叫び声が聞こえた。
双星「(当たった!)」
敵の大将は、見事に矢が刺さり落馬した。
?「将軍!?」
?「将軍しっかり!」
?「・・矢?狙撃?まさか!!」
兵士たちが辺りを見回すがこちらは見えない。
いや・・兵士のひとり・・こっちを凝視している!
見えてる?普通は見えないと思うのに・・
?「ここは危険です。退却しましょう。」
?「こんなちっぽけな反乱軍に背中を見せるというのか!」
?「将軍の安全が第一です。囲いの外に駆け抜けた一群がいると報告もあります。」
?「敵は雑魚ではなく、少数精鋭・・危険な相手がいると思われます。」
?「・・引き上げだ!合図を鳴らせ!」
退却してくれるみたいで助かった。
でも・・そう進言した人・・こっちが見えてたような感じだったけど・・
・・
・・・・




