99かわいそうなデスファングさん
来ないし!
俺の決意返して。
罠が凶悪過ぎたんじゃないかなーと思いながら玉座の間から出て窓を見ると、外では戦闘が始まっていた。
双星「え!?」
あれって、C国の軍?
1万の兵で10万に喧嘩売った!?なんで?
?「・・よもやここまで辿り着いてみれば、ひとりだけとはな・・」
はっと気付いて廊下を見ると、なんか強そうな魔族がいた。
?「凶悪な罠ばかり仕掛けてあったから、どんな大物がいるかと思えば・・こんな弱々しい脆弱な人間だけだと?」
弱々しい脆弱な人間でごめんなさい。
?「そして城内に目を向けさせたところで奇襲をかける・・か。こざかしい人間の考えることだ。」
俺が考えたわけじゃないけどね。
というか偶然じゃないかな。
?「だが指揮官である我が戻ればすぐ人間共など駆除するだろう。」
?「貴様の名は?」
双星「そ、双星です。馬小屋で馬のお世話をしています。」
?「・・ただの雑魚ではないか!我は魔王様に仕えし四天王がひとり!漆黒のデスファング!」
デスファング「貴様を殺し、外の人間共も血祭りにあげてくれよう!」
来る!?
どう戦えばいいかわからないけど、少しでも傷を与えてやる!
どおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!
デスファング「うわああああああああああああああああああああああああああああああ」
・・雪納さん。
こんなところにも罠・・仕掛けてたんですね。
デスファング「なるほど・・何重もの罠か・・こざかしい人間が考えることだ・・がくっ。」
俺はなにもしてないけど・・。
・・強運は、まだ俺を守ってくれているんだろうか。
それともただの偶然?いや雪納さんのおかげ?
どうなんだろうな。
双星「・・さてと。」
窓をガラッと開ける。
双星「おーい、お宅らの指揮官倒したよー。」
窓からデスファングさんを吊るす。
魔族「嘘だろ?デスファング様が人間にやられた!?」
魔族「魔王様が直々に選んだ四天王だぞ!」
魔族「ど、どういうことだよ!」
魔族「知らねーよ!つまり・・あ、あの人間が・・デスファング様より・・強い・・?」
魔族「え、じゃあオレらどうなるの?」
魔族「処刑?」
魔族「逃げろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
魔族たちは、算を乱して逃げ出した。
・・そっか。ギリギリの戦いをしているのはこちらだけじゃないんだな。
魔族たちもなにかあれば総崩れになるのか。
魔族たちが逃げるさまは、もしかしたら明日の自分たちかもしれない・・そう思いながら窓から眺め続けた。
でもまぁ、強運があればなんとかなりそうな気がする。うん。
・・
・・・・
魔族たちが去った後、アリス王女やミルカさんたちと合流。
メイド「双星様!よくご無事で。」
双星「攻めてくれて助かったよ~。でも攻めるの厳しいから隠し通路探してたんだよね?」
アリス「そいつらが勝手に攻めたの!まったくもう!」
双星「そっか、メイドさんやダークエルフさんが進言してくれたんだね。」
ダークエルフ「それもある。が、こいつも攻めるつもりだったから。」
ダークエルフさんは、ミルカさんをちらっと見た。
双星「ミルカさんが?なんで?」
俺を助ける恩も義理もなさそうだけど・・うん、でもありがとう。
ミルカ「今なら敵を倒せると判断しただけだ。それ以外ない。」
実際勝ったし判断は正しかったってことか。
ミルカ「お前こそ、よく指揮官クラスの魔族を倒したな。」
双星「いや偶然偶然。相手が罠にかかって自滅してくれたおかげだよ。」
ミルカ「偶然・・か・・」
本当に偶然ですよ!
ともあれ無事王女様救出成功!
アリス「(ねぇ、C国の兵士・・強すぎるんだけど。なにあれ?)」
双星「あー・・C国の王様から救援断られて、C国の王女様が個人的に寄越してくれたんです。」
アリス「一国の王女があれほどの兵を・・」
双星「どうかしました?」
雪納「気にしなくていいですよ。同じ王女としてのライバル心です。」
王女様には王女様の悩みがあるのか・・
双星「すみません、1万の兵しか連れて来れなくて。」
アリス「敵国の兵が大勢来ても不安になるから。1万で十分。」
なるほど。これでよかったのか。
俺たちは、ヒミカさんのいる前線へ向かった。
・・
・・・・




