フェスティバルは、いつも突然に。
「ユリリアント、集・合! 個性豊かなアイテムを駆使して戦う『グロリアス・リリー』の秘密に迫る! Let's グロリアス・リリーフェスティバァル!」
「…」
「さて、最初に紹介するのは…母なる地球の戦士『ガイアオーバー』!」
◆◆◆
ガイアオーバー。
『混沌に集いし百の塵が合わさる会』のリーダーである少女、「Ms.ガイア」が変身するグロリアス・リリーだ! 流線型のシルエットと淡い青色のボディが非常にクール! 右肩の球体アーマーは、まさに地球そのものだ!
おっと、どうやら名の通り、地球の記憶を使って戦うようだ! “マグマオーシャン”、“アイスエイジ”、“エディアカラ”など、地球と所縁のある技を浴びせるぞ! “マグマオーシャン”なんて、パンチもキックも、アッチッチかもねー!
ここで変身シークエンスを見てみよう!
まずは右腕に着けた変身ブレスレット「ホロスコーブレス」を構えて小型のホワイトホールをつくり、そこから「ガイアクリートスターリング」を取り出す。そして、それをホロスコーブレスにセット!
“Creatstaring,gonna_act?(クリートスターリング、ゴナクト?)”
変身待機音声が鳴ったら、ホロスコーブレスの側面に備わった、天体望遠鏡を模したレバーを左にスライドだ!
『天宙変身』
“Got_it!___Orber_GAIA!(ガティット!オーバー・ガイア!)”
最後に、今まで彼女が遺してきた名言を聞いてみよう!
『悪いが、俺の跡継ぎはもう目処を付けているんだ。お前も、俺がずっとリーダーを続けるのは嫌だろう?』
『…………反対はしない。勝手にそう呼べ』
『悪いか』
『こいつは俺の世界の住人だ。手荒な真似はよせ』
『俺は…ただの、百合の申し子だ』
『だから…俺についてこい』
『俺の理想郷に、男が存在する必要は無い』
『俺は…お前を信じている』
『愛しているに…決まっているだろう』
『お前に捧げる愛情は皆無だ。天の裁きを受けろ』
『…すまない』
『今のこの世界は…息苦しいんだ』
『神は信じる者に平等な愛を贈る。そして俺は、お前達を平等に愛している。ならば、俺が神でも文句は無いだろう』
『天宙変身』
『あとのことは、お前に任せる』
『もう少しだけ、一緒に居てくれ』
『天誅だ』
なんとも人を惹きつける印象的な言葉が多いね。彼女の今後に期待だ!
◆◆◆
「続いてのグロリアス・リリーは…」
「…おい」
「なんだねガイア君?」
「『見せたいものがある』と聞いて、俺はわざわざ借り切ったこの映画館に来たんだ。この映像について説明してくれ」
「おっとそうだったね。我々は日々、世界中のグロリアス・リリーを調査しているが、それは数あるうちのほんの一握りでしかない。そこで、我々の戦力を確認すると共に、いま一度これまでに調べてきたグロリアス・リリーを映像と私のナレーションで振り返ってみようと思ってね。試作品が出来上がったから、君に見てもらおうとここに招待したんだよ。この間私が提案した『クイズ!ザ・アネモネア』は、密為碧葉によって失敗に終わってしまったからね。念には念を入れたいのだよ」
「そうか…あと何人分あるんだ」
「あと八人…いや、あと八組分だよ」
「…続けてくれ」
「オーケー。続いてのグロリアス・リリーは…終末の戦士『ラグナ』だ!」