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決闘

誤字脱字や誤った表現があるかもしれませんが、見つけたら感想で言っていただけると助かりますm(_ _)m

ここはトランサー本部、訓練場である。


もともとトランサーは対人戦の訓練もしていた。宇宙人の対策の為だ。


だが、30年前に世界が滅亡しかけた日以来、宇宙人は全くと言っていいほど襲来していない。そのため、対人戦の訓練は行われなくなった。


だが、20年前にアスカの前に現れた宇宙人の件からまた対人戦の訓練が再開された。


ランク戦の勝利条件は互いに設定されたHPを削りあい、最終的に0にさせた方の勝利となる。


また、相手に即死ダメージを負わせることでも勝負は決まる。


即死ダメージは首や頭に大ダメージを与えると発生するダメージのことであり、少し掠める程度では発生しない。


ちなみに、ランク戦で使われる武器は訓練用で、レーザーではあるが、物理的なダメージはないようになっている。


よって、これで斬られたり、撃たれたりしても絶対に死ぬことはない。絶対に、だ。


あくまで、与えたダメージを判定するためだ。


重量も実戦で使われるのとほぼ同じである。


「準備は…いいな?」


コロウが呼びかけ、アスカは相変わらず死んだ目で頷く。


コロウのメイン武装はソードシグナルと呼ばれる刀身がレーザーだけのなかなか使い勝手がいい武器だ。それが2振り。


「いっとくが、お前のエクストランスは使えないからな?」


「…承知している…。」


そう、訓練や実戦以外では安全防止のため、犯罪防止プリベンションコードによってトランスや、エクストランスが制限される。


今はアスカのエクストランスが制限され、トランスしか使えない状況だ。


戦闘開始のカウントダウンが進む。


コロウがソードシグナルを2振り、構える。


アスカは棒立ちだ。


「…なぜ…剣を抜かない…?」


「…問題ない…。」


「っっ!なめられたもんだなぁ?!」


コロウは怒り狂っている。


それと同時にカウントダウンが0を指した。


コロウがアスカに正面から接近する。そして斬撃がアスカを襲う。


アスカは寸でかわす。が、アスカの黒のバトルドレスを掠め、斬れた。


これには周りが騒めく。


斬れてはいけないはずなのだ。このランク戦で使われるのは訓練用ではないといけないから。


「…やはりか。」


「…ああ?」


コロウは不気味に笑う。


「…そのソードシグナル。実戦用・・・…だろう?」


「ああ、そうだよっ!!」


コロウがまた斬撃を放つ。


「逃げて!アスカ!!」


アリスの声がする。でも、アスカは逃げない。


アスカは左腰に差してあるガンレイドを抜き放ち、


ギンッ!!と、レーザーの刀身とレーザーの刀身が重なり、止まった。


また一つ、ありえないことが起きた。


「…お前のガンレイドも実戦用・・・じゃねぇか?」


「…その通りだ。何か問題があるか?いや、あるのか。俺を殺せないから…な?ちなみに右腰のは訓練用だがな…。」


そう、アスカの左腰に差してあったのは実戦用。


訓練用ならば実戦用のレーザーに耐えられず、斬れてしまうだろう。


「…なぜ?と言いたげな顔だな…。」


アスカはコロウを睨みつけ、


「分かるんだよ…お前のが。」


アスカは訓練場に入って数秒だけ、エクストランスを起動させ、アスカのもう一つの特殊能力を発動させた。


「…心眼サードアイ。それが俺の…もう一つの特殊能力だ。…訓練場なら…犯罪防止プリベンションコードに制限されないからな…。」


つまり、


「…お前は俺を殺そうとした…。見させてもらったよ。お前の心を…。恨み…妬み…嫌悪…そして…殺気。」


「…ははっ、な、なに言ってんだよ…そ、そうだ、間違えたんだよ!」


「今更そんなつまんない嘘吐くなよ。」


珍しく、アスカの声がはっきりと響いた。


「俺は…お前みたいな嘘つきが大っ嫌いなんだよ…。だから…!」


『アスカ、そこまでだ。』


アレン総司令官の声だ。


「アレン…こいつは…!!」


『わかっている。そこまでだと言っている。剣を納めろ。』


アスカは渋々と頷き、ガンレイドを納めた。


『コロウ・セリウスを拘束しろ。コロウ・セリウスをトランサー本部から追放。階級を取り下げる。』


「ま、待ってください!これは…これは何かの間違いで…!!」


コロウがトランサー警備隊に連れて行かれ、コロウの声が遠のいていく。


あたりは静寂に包まれた。


『アスカ。コロウ・セリウスの正体を暴いたのは大変感謝する。』


「正体…?」


アスカの近くに駆け寄ったアリスが首を傾げる。


「…コロウ・セリウスは…宇宙人…スコターディの使者スパイだ。」


『ほう…そこまで分かっていたか…』


「…スコターディから使者スパイが紛れていたのは前々知っていた。そして、俺を殺せという命令があったということは…」


「こちら側の情報が…スコターディ側に漏れているってこと…?」


アリスの顔が青ざめた。


エクストランスの情報が宇宙人スコターディに漏れてしまうという事はかなり危険である。


『なぁに、問題ない、コロウ・セリウスを厳重に監視していたし、外部と連絡をとっていたのは分かっていた、内容も把握していたつもりなのだが…アスカが狙われていたとは…迂闊うかつだった…すまないアスカ。」


「…問題ない。コロウ・セリウスには俺も目をつけていた。」


『でもなぁアスカ、お前まで実戦用の武装を持ち出すのは喜ばしくないなぁ。』


「…それは…すまない…コロウ・セリウスを暴くための絶対的な証拠が欲しかったんだ。」


『でもお前、殺そうとしたよな?』


「…それは…認める。」


『そう暗い顔をするな、罰は軽いほうだぞ?アスカ?』


「っっ!アスカにも罰を与えるのですか!?総司令官!?」


アリスが叫んだ。


『おぉっと。そう怒るなよ、アリス・フォトリウム、俺はしたくないんだが…むしろ盛大に感謝してやりたいんだが…決まりがあってだな…』


アリスはしゅんと身体をすくめた。


…罰を受けるのはお前じゃないだろ。


と思うアスカである。


『アスカ・マグナ、お前には、『都市外調査』に出てもらう。』


また、アリスの顔が青ざめた。
















前回より少し長いですw

次回もよろしくお願いします!

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