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エクストランサー

誤字脱字や、誤った表現があるかもしれませんので、感想で言っていただけると助かりますm(_ _)m

アスカがぼーっと、トレードマークの黒のバトルドレスを揺らしながらトランサー本部の長〜い廊下をぶらついてると、何かが肩にぶつかった。


「おい、ガキ。」


と、アスカを睨みつけた。


「…なんだ…?」


とアスカは無愛想に言葉をかえす。ついでに周りに人だかりができた。


「あ?なんだぁ?その態度はよぉ?俺を誰だと思ってんだ?お・れ・は!コロウ・セリウス少佐だ!ほら、俺は名乗ったんだ、お前も名乗れガキ。」


勝手に名乗っておいてこちらも名乗れ?アホな話だ。頭を掻きながらアスカも自分の名前と、階級を名乗る。


「…アスカ…マグナ。…中佐だ。」


「え?な、なん…だと…?ちゅ、中佐?お前が…?そ、そんなはず…あっ。」


ここでやっと気付いた。アスカの黒のバトルドレスの胸についている、階級を表すバッジに。


「な、なんで、お、おかしい。こ、こんなガキが…」


「……言っただろう。俺は…中佐だ。」


謝るのはお前の方じゃないのか?とは言わない。めんどくさくなりそうだとアスカは察したから。


「な、納得がいかねぇ!っっ!お前…『エクストランサー』か?」


その言葉に周りが騒めいた。


「…その通りだが…?それがどうかしたのか…?」


「大有りだ!なんでてめぇみたいなチビにエクストランスが適合して、俺には適合してねぇんだよ!俺の方が優秀なはずだろ?!?」


「…結果的に…俺には適合した。それだけだろう…?というより…お前…エクストランスの手術を受けられなかったんだろう…?」


「う、うるせぇ!っ!」


急に表情が動揺から笑みに変わった。


「おい、アスカ・マグナ。俺、コロウ・セリウスは、お前に決闘を申し込む!!」


言った、言いやがったと周りが騒めいた。


もちろん、アスカにも拒否権がある。だがあえて、


「…いいだろう…受けてやる…。」


「待って!アスカ!」


声がした、アリスの声。


「あなた、これが何か分かってるの?!ランク戦なのよ!?」


そう、今コロウがアスカに申し込んだのはランク戦…つまり、階級を昇進させるための決闘である。


この状況だと、アスカが負ければアスカは少佐に後退、コロウが中佐に昇進する、逆にアスカが勝っても階級はそのままである。つまりアスカにはなんのメリットもない。むしろ負ければデメリットだ。だがあえて決闘を受けた。


アスカはコロウの実力が知りたかった。エクストランサー志望の実力が。

なにせアスカはあのタイプヒューマンの件から目が覚めたらエクストランサーになっていた。適合試験もなにも受けていない。まあ、タイプヒューマンをトランサーでソロ討伐を果たしたのだ。それだけで適合は充分だったのだろう。


「…問題ない…承知している…。」


「なら、いいんだけど……いやよくない!今すぐ取り消しなさい!!」


「おいおい…外野が口出すなよなぁ?」


アリスが口を出すのは、もしもアスカが負ければアリスはアスカの専属秘書を離れなければならない。そしてコロウの専属秘書になることになる。ちなみに専属秘書が付くのは基本、中佐からである。


「うっ…あ、アスカぁ…」


アリスは泣きそうである。アスカの腕にしがみついている。アスカの専属秘書を離れるのがそんなに嫌か。いや、嫌なのか。好きなんだし、アスカのことが。もちろんコロウの専属になるのが嫌なのも理由の一つだろうが。


「…俺が…負けるとでも思うのか…?」


「い、いや…思わないけど…」


と同時に自分がどういう状況なのかを理解し、頬を朱に染めて、


「っっ!い、いやっ、べ、別にそ、そんなんじゃないからっ!」


すぐさまアスカの腕から離れた。


そんなんって、どんな?と思うかもしれないが、ほっといておこう。


「んじゃ、始めるか。」


コロウのその声でアスカたちは訓練場に移動した。


そして、一瞬だけ、コロウが不気味に笑ったのを、アスカは見逃さなかった。













次回はお待ちかね(?)の対人戦です!

次回も期待して待っていてください!

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