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departure-1-

『おはよー』

「おはよう」


 部屋を出た瞬間、目の前を颯太と絢が駆け抜けていった。


 ここは学園都市『デルフィニジン』、別名『雷神の街』

 都市といったり、街といったりややこしいが、都市というのは明らかに名前負けしている。学園街とかつけるよりは語呂がよかっただけなのだろうが。その名の通り、数々の学校がこの街に集中している。傭兵学校、トレジャーハンタースクール、そして能力者学校など。


 30年程前、初めて能力者といわれる存在が確認され、公にされたとき、世界は騒然とした。今でこそ、能力者という存在は当然のものとして認識されているものの、当時は大変だったらしい。それはそうだろう。人類が初めて空を飛んだ時とかもそうだったんじゃないだろうか。

 もちろん一昔前とは違い、空を飛ぶなんてことは一部の能力者か相当の金持ちの特権になっているのだが。

 それらにより世界は混沌を極め、幾度も争いが起き・・・今の状態になった・・・とか。


 『雷神』とは、この世界を創った人物の1人とされる。また、前の世界を壊した1人とも。

 彼、もしくは彼女は能力者の存在をこの世界に認めさせた人物。そういわれる。

 しかし、能力者狩りを行った人物の代表ともいわれる。

 彼は尊敬され、畏怖された。能力者からも、そうでないものからも。

 この街が『雷神の街』といわれるのもここで『雷神』が生まれ、ここで『雷神』が死んだから、そう伝えられる。

 実際のところ、これらすべての話は推測にすぎず、そもそもそのような人物が存在したのかどうかさえ疑わしい。


 ただ、現実に起こったことを述べるのであれば。

 能力者が30年ほど前に確認される。15年ほど前にその数が急増。時を同じくして俗にいうモンスターの類の生命体が現れる。その後、大洪水が世界中を襲い文明、テクノロジーなどが衰退。

 ヒトは生きるために戦い、生きるために作物を育て、家畜を養う。都市ごとに特色があり、商業都市、農業都市、そしてこの街のような学園都市などがある。学園都市は子供の数がほかの都市と比較して多い。そしてそのほとんどが私や彼のように孤児だ。15年前の洪水はとても多くの命を奪っていった。この街は孤児を受け入れ、これから先を生きていくための都市なのだ。


今回は背景説明の回です。


次回から少しずつ動き始める・・・といいな。


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