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消えない傷

おばさんは死んだ


死因は焼死


私に勉強以外の沢山の事を教えてくれたおばさん


愛想笑いの仕方しか知らなかった私に心から笑ったり泣いたり怒ったりの感情を教えてくれたおばさんが死んだ


そのあとお兄さんが私を病院へ連れて行ってくれた


左手の残骸を思いっきり掴んだ時の火傷は傷跡を消すことは出来ないと言われた


とりあえずの治療を終えて病室を出た


するとお兄さんに「帰る場所はあるか?」と聞かれた


私は少し考えると縦にコクリと頷いた


するとお兄さんは「そうか。よかった」と優しく微笑んだ



お兄さんに「家まで送ろうか?」と言われたので丁重に断った


何故なら本当は帰る場所なんてないからだ


お兄さんは「後の片付けは俺と警察でするから安心して。」と言ってくれた


私はお兄さんにお礼を告げて逃げるように病院から出て来た

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