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燃え尽きる

燃えていた場所はおばさんの家だった


「あ…あぁ…」


ヘタリと座り込んだ


頭が魔法を使って火を消せと言う


けれど体がうまく動かなかった


ただただ黒煙とバチバチと燃える家の残骸を見ることしかできなかった


その時声が聞こえた


声とともに魔法陣が現れ燃えている家の残骸に水がかかる


暫くすると鎮火した


「大丈夫か?」


駆け寄ってきた声の方を見た


そこに立っていたのは髪色が真ん中で黒と白に分かれている綺麗な赤目のお兄さんだった


お兄さんは私と目を合わせるようにしゃがみこんだ


「怪我してないか?」


お兄さんの言葉に小さく頷くとお兄さんは「よかった」と小さく微笑んだ


そんなお兄さんの微笑みは温かさに溢れていた


「おばさん…」


「おばさん、が……」


「助けなきゃ」


はっとして家の残骸の方へと進む


お兄さんが「まだ熱いから触ったらダメだ!」と言う声が聞こえる


お兄さんの声を無視して残骸を掴むとジュウッと手が焼ける音が聞こえた


「あっつ…」


それでもどけた


おばさんを見つけるために


見つけたところで助かる事はないとはわかっていた


けれどどうしても見つけたかった


すると黒く焦げた手の形をしたものが見えた

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