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7th ヒロイン 〜ギャルゲーに転生したと思ったら殺人事件が起きました〜  作者:


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2/19

2話

 「ひえ〜、おっかないね」


 天王寺が離れたあと、不知火は舌を出してやれやれといった顔をしている。天王寺はそのまま自分の席に着いて教科書などの準備をしているようだ。


 「今のは邪魔していた僕が悪いよ」


 「正人が良いならいいけどさ」


 「天王寺さんって美人だし頭もいいけどあんな感じだから周りに人がいないんだよね」


 後ろから付いてきていた月野も会話に入ってきた。なるほど、あれだけの美人なら『7th ヒロイン』でもおかしくないが人との関わりがないのか。ギャルゲー的にはそういったヒロインこそ需要がありそうなものだが。というかギャルゲーって事もあるんだろうけどこのクラス美人多すぎだろう。 その後、僕達は会話をやめて自分たちの席に着く。


 「あっ……、菊地君、おはよう……」


 「おはよう、水野」


 席に着いた瞬間に隣の席から声をかけられる。『7th ヒロイン』の一人、水野黃華みずのきっかだ。今日も黒縁メガネを光らせている。


 「クラウンサーガの最新話って読んだ?」


 興奮気味に彼女が話しかけてくる。普段は大人しいのだが好きな話題になるとテンションが上がるタイプだ。テンションが上がる度に黒縁眼鏡が光る。


 「あ〜そういえば、忘れてたわ」


 「そんな、あんな面白かったのに。早く読んで!!」


 鼻息荒く促してくるので分かった分かったと頷いておく。しばらく待っていると朝礼の時間になり担任の海野うみの先生が教壇まで歩いてきた。


 「おはよう。それでは朝礼を始めます」


 先生は号令をしたあと、出席確認をし始めた。生徒の顔を一人ひとり見ながら呼びかけていた。


 「え〜と、木村きむら以外は全員出席だな。まあ、あいつはどうせ後から来るだろう。じゃあ号令!!」


 こうして朝礼は終わり、先生は教室を出ていった。しばらくした後、教室の外からバタバタと走る音が聞こえる。考えるまでもない彼女だろう。


 「あ〜、良かった。一時間目には間に合った〜」


 大声を出しながら木村藍梨きむらあいりが教室に入ってきた。急いできたからだろうか金色の髪も制服もどこか乱れている。


 「朝礼に間に合ってないんだから遅刻よ」


 「げっ、委員長……」


 おかっぱ頭の女子が金髪頭の女子に注意をしている不思議な光景がそこにはあった。


 「私は委員長なんかじゃないんだけど……」


 今、注意をしたおかっぱ頭の真面目な生徒は金丸紫乃かねまるしのだ。木村藍梨、金丸紫乃、当然彼女達は『7th ヒロイン』だ。僕は面白そうだと思って二人のもとへ寄る。


 「二人は相変わらず仲が良いな」


 「へえ、菊地君にはこれが仲良さそうに見えるわけねえ」


 金丸が引き笑いをしながら僕を睨む。それを見て怒りの矛先が変わって喜んで木村が僕を見て笑っている。なにわろてんねん。


 「あ〜、それより委員長。木村の遅刻の件いいの?」


 「委員長じゃないんだけど……、まあ木村さん早く先生のところ行って遅刻の事伝えに行きなさい」


 「え〜、面倒くさい」


 「早くしないと親御さんに連絡行くわよ」


 「げっ、ママにバレるのはまずい。じゃあ、行ってくるわ」


 木村はばびゅーんと教員室に走っていった。金丸はそれを見て校内を走るな〜と憤慨しているので僕はその隙を見て自分の席に戻っていった。その後は何事もなく授業やら何やら行われ終礼の時間になった。僕は放課後何をするかぼけっ〜と考えていると海野先生が教壇まで歩いてきた。


 「終礼の時間です。早く皆席について」


 生徒たちはすみやかに自分の席に戻っていき終礼はつつがなく行われた。終礼も終わりそうになった時、海野先生は深刻そうな顔をして話し始めた。


 「皆さんに連絡があります」


 先生のいつもと違った雰囲気に生徒たちは沈黙して話を聞いている。


 「どうやら、この付近で事件が起きたみたいなの」


 生徒たちは動揺している。事件とはどんな事件なのだろうか、この付近ってどこなのだろうかなどクラス中がガヤガヤしている。


 「静かにしなさい。その為、登下校の際には注意をして欲しいです」


 クラス中の騒ぎはそれでも収まらない。そんな中、僕は一人だけ別の考えをしていた。こんなイベント、ゲームには無かったぞ。

 

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