第8話 ごめんなさい
目の前の男は、訳が分からないとそんな顔をしていた。仕方がないじゃない!私だってこんな黒歴史にもなること言いたくないわよ!
あー!もうそんな目で見ないで!もうどうでもいいわ。やけくそよ!
そう、胡田梅子は見ての通り他人にはテンパってしまい秒でやけくそになってしまう性格なのだ。
はぁいくら直そうと考えても変わらないものは変わらないのね。仕方ないあまり、使いたくないけれど古の私を出すかしら。
ーそう!厨二病時代の私を!ー
梅子は妖刀を音を立てずに抜き出し、ごめんねと一言小声で呟き刺した。
意識が朦朧としている男に私は陽気に、言い放った。
ドサッ
はぁ何で単純作業の為にここまでテンパっちゃったんだろ。
男を部屋に戻し、血を数滴取り、治癒を使った。
うん、完全に元通りね傷は塞がってる。
早くこいつが目覚める前に戻らなきゃ。
扉を完全に閉じまた、私は家へ戻った。
「ご苦労だったな。お前のテンパり癖がもう少し抑えてれば証拠は残さずに取れたんじゃないか?」
目の前で話すこの男は一応私と千狐を拾ったパパだ。もう、育て親だなんて言えないけどね。
「はぁ、仕方ないでしょパパが1番適任だって言うから、行ったのに褒めてくれてもいいでしょ?」
上目遣いで聞く私は多分とても痛い。
「口答えをするんじゃない。お前の力は大いに人を陥れるんだ。さぁ早く収集品を寄越しなさい。」
感謝もクソもないわねこの人。