第6話 摩訶不思議記憶のリセット
とても楽しいです。
これは、夢だろうか。起きたらまた普段のように戻るのか分からない。 胡田梅子とかいう、やばい女に何かを刺されて俺は今どうなっているのだ。動きたくても動けねぇ。
始は意識があるが、体がネズミ捕りにかかったネズミのようになにかに粘着していて動けないのだ。
クソっ最近の俺の周りは何でこんなに変なことばかり起こるんだ。いつからだ。考えても辿りつくのは何時だってあの鍵だ。何なんだ本当に。ただ平々凡々と高校生を過ごしている俺に神は嫌っているのか。憎いのか、もうどうでもいいんだ。今は眠ろう。
「諦めてはいけない。これは今後君が言葉にするんだよ。だから僕の力を君に取り込む。どうでもいいなんて言わないでくれ。そして、目を醒めてくれ。」
正面に青年のような声がする。姿を探しても顔も身体も何処にもいない。ただ言えるのはさっきより体が動ける事だ。正体不明の男に俺は今助けられているのか、完全に四肢諸共の復活を遂げた。
「あんたは。一体誰だ。話を聞かせてくれ。」
男は無言を通し、今はまだ君には話せない。その時になったら、覚悟して聞いて欲しいと言われその男は消えてしまった。
眩しい光が段々と俺に直視していき目を無理矢理開けさせられた。
「はっ。」
目を覚ますと、妹が心配そうにこちらを見ていた。
ここは、俺たちの部屋…か。
「お兄ちゃん…。もう具合悪かったなら私に言ってよね。最近ずーっと上の空だったから本当に心配だったんだよ?」俺の顔を包むように手を伸ばし涙を流した妹を俺は罪悪感と疑問がそこに浮かんだのだ。
「ごめんな。」
あの時、胡田に刺されたはずなのに腹は無傷で、荒らされた形跡が何も無い。
まただ、前も同じ事が起きたのだ。これは確実に俺が関係しているのだ。
「あ、起きてたの。」
ピンポンも無しにドアを開けてきたのは、胡田梅子本人だったのだ。
「お前っ!俺に何をした!俺はお前に刺された記憶がある。どういう意図でここに居る。」
妹は突然驚きが隠せず、2人を交互に見ていた。
「刺されたって本当なの!?けど何処も無傷だよ?」
「そりゃそうだよ!私は傷をつけたのではなく、出来心で刺したって感じかな!」
は?意味分からない何言ってんだこいつ。
目の前の奴が本当に理解できず俺は頭を抱えた。
「まぁあんたが目を覚めたならやっと言えるわね。」こほんっと小さく咳込むと
「あんたは今日から私達のメンバーよ!」
読んで下さりありがとうございます。