第4話 ミルクティー飲みたい
俺は完全に眠気が覚め、飯が食える状態に布団諸々を片付けた。 俺と妹が住んでいるこの部屋は2人で暮らすには狭い6畳半の部屋だ。親から離れ、バイトを両立しながら何とか住んでいる部屋だが物は必要最低限でかなり殺風景なへやだった。
はぁ、昨日の出来事は嘘だったかのように、妹は居るし何だか変な感じだ。交番で警官に落ち着かせられながら事情を話したのもまるで、夢だったかのように消えていたのだ。
俺は納豆ご飯を掻き込み制服を着た。
本当はまだ夢を見ているのでは無いかと、頬を抓るがこれが現実なのだ。
扉を開けた瞬間、グギっと、何か硬いのを踏んだ感触がした。下を見ると鍵が落ちていたのだ。
あれこの鍵、捨てたはず…ん?てことは、あの時は現実!?
「捨てても戻って来るなんて呪われた人形のようね。」
俺は固まっていると、タイミング良く俺に話しかけてきたのは、顔も知らない他校の女子高生だった。その女は、ミルクティー色の巻いたようなか長髪に、レモン色のぱっちりとした瞳をしていてかなりの美人さんだ。前髪の横には白の羽根ピンがふたつ左右についていて、一目見れば確実にチョロいやつは釣れる容姿だった。
しかし何故、この女は知っているのだ。捨てた鍵が戻ってきた事をどこまで知っているのだろうか。
「何故、初対面の貴方が分かるのです?」
女はニヤッと笑みを見せ、俺を見た。