三話 このディーラーなんなん?
繋ぎだったので短いです
ドン!
静寂がばを支配する。誰も喋らない。カジノらしくなくいつになく静かなときだった。
カードを見る。
すると
「あいこだ!!!」
誰かが叫ぶ。あの酒木が負けはしなかったが勝ちもしなかった。その事実に驚きを隠せない。
そしてそれと同時にどんなふうにしてカードを変えたのかそれに興味が湧いた。
が、それは野次の奴らにはわからないものだった。
ジョカと酒木はディーラー以外を人払いし、種明かしを聞くことにした。
◇◇◇
「すまんな長くなった」
とりあえず謝る。イカサマのためとはいえ前フリに10分はかけすぎたかなと反省していた。
「これはロイヤルストレートフラッシュが2つだね。ということは相殺して引き分けだな?酒木」
「ああ、飲もう。それで?何をしたんだ?俺には何もしていなかったと思ったんだが。」
正直あれから勝ちは兎も角あいこに持ち込んだのは素直にすごいと思うと酒木は思っていた。
10分あれば行けるだろとか思うかもしれないが、相手と話をしながら意識を自分から外すのは至難の業だろう。特にサシで話している最中なんかでは。だからシンプルにどうやったのか気になるのだ。
「簡単に言うと賄賂だな」
あっけからんとそいつは言った
『賄賂』だと。
よくもまあいけしゃあしゃあと言えるもんだと関心までしてしまうくらいである。
「俺はあの話を始めたあとそこのディーラーに視線を送った。
まあディーラーに賄賂なんかは俺は好きじゃないが背水の陣だ使えるものは使おうと思ってな。
でもあんたら仲良さそうだし、裏切られるかもとも思ったぞ。
それでズルするけど見逃してくれたらそのかわりにお金のを渡すという旨の紙を渡した。
でもこの人出世払いでいいからとりあえずやってみろって言われて、まあ面白いから快諾してイカサマをすることにしたんだ。これは別に普通だがテーブルの下に手をおいたときに自分が隠しておいたカードを懐から出して加えた。まあそんなとこだ」
そこで俺はあることに驚いた。
このディーラー。東が人に加担したんだ。
利に目敏すぎてやばいこいつが。
「お前が本当に目を瞑ったのか?東」
「ああ勿論。ここまで無敗で上がってくるやつ何ていつ以来だ?考えてみろ。俺達も歳を取ったんだ少し遊んでもいいだろう?これは中年の切実な思いだ。」
まじで自分の意志で加担していた。
は、ははは
この戦い俺の負けだな。そう感じていた
「はあ〜そんなことあり得るんだな世界は広いぜ。でも実際試合としては引き分けだがギャンブラーの戦いではお前が勝ったわけだ、なにか助けてほしいこととかしてほしいことはあるか?」
少し唾をつけておこうかなと思っていたが
「んーーーーいやないな今んとこだからいいわ」
一瞬でくだかれた。
「え、いいのか俺が助けてやるんだぞ?」
頭を横にふる。本当に無いようだ。
「本当にやってほしいことないんだよな………あ、じゃあさこのゲームフレンドとかあるのか?あるならなっておいて助けてほしいときに連絡するわ。」
「ああ、あるぞそれでいいんだな?」
「ああ」
「じゃあ送るぞ。俺の名前で来るからフレンド申請のとこから認証してくれ。」
「了解。お、きたきた。ん?…名前違くね?」
「そりゃあな名乗ったのは名字だからなゲーム名前は違うぞ。当たり前だろ」
「お前初対面のやつにリアル名字名乗ってんの?クレイジーだな。特定とかは心配しないの?」
「ギャンブラーのいえ特定して得しないだろ。労力の無駄だね。
「それもそうか。で結局お前の名前は残星?中二病かな?」
「黙れよな。名前決める時ふと読んでいた本で出てきたからな。」
「まあいいやで、これで完了か?」
「そうだ。だからもう別のとこ行っていいぞ連絡はチャットてとこからできるし。」
「承知ぃ!じゃ戻るぜ友達待ってくれてるんだそろそろいかないとキレられる…じゃあな!バビュン」
「なんだか風のようなやつだったな。」
「ですね」