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勇ましき者が極めるは道 ~任侠道を極めた漢、ダンジョン世界を無双する~  作者: ヤミマル


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六十五の道 この先は

「こりゃ、あの蛭の牙…………だよな? どうすんだこんなもん?」



 巨大蛭の魔石は大きめの紫色で、ドロップアイテムは蛭の牙が三枚。魔石の色も初めて見る色だが、この牙は売れるのか? 使い道なんか無さそうなんだが。


 そんな風に首を傾げていると、ショウがその牙の価値や使い道を教えてくれた。



「トゥースリーチの牙は貴重ですよ。研究所とか治癒院なんかに引き取られる物で、結構高いです」


「そうなのか? 何に使うのか知らないが、売れるのか」


「その牙をよく見ると解るんですけど、牙の先端に穴があって、平たい部分は柔らかいんですよ。先端を液体に浸けて平たい部分を押すと、液体が中に吸い上げられて溜まるんですけど、その性質が研究とかポーションの生成に使えるそうなんです」


「要するにスポイトか。なるほど、魔物の素材で結構色々やってるんだな」



 確かにプラスチックは未だに見かけてねぇからな。石油から出来てるってのは、日本なら子供でも知ってる事だが、精製が難しい事も理解はできる。具体的な方法なんざ知らねぇがな。


 ここには魔法があるし、モンスターなんてのも存在する。いちいち石油を掘って精製するよりも、もっと簡単に使える物が多い訳だ。そりゃそっちを使うさ。もしかしたら、石油自体を知らねぇって事も有り得るしな。



「いやいや、それよりもよ。この魔石の色だよ。紫色なんて初めて見たぞ俺。なぁ、ケーシン」


「ああ、でも聞いた事はある。確か闇属性が紫じゃなかったか?」


「そうだね。紫色は闇属性だよ。属性を持ってないモンスターかと思ってたんだけど、属性持ちだったんだね」


「属性持ちって言うか、トゥースリーチは元から闇属性らしいですよ? ただし魔法とか使う訳じゃなくて、眼が無いから闇の魔力で周囲を見ている、って本には書いてありました」



 まぁ確かに眼は無かったな。だがその代わりが魔力か。…………へっ。案外、地球にいた洞窟の眼が退化した奴らとか深海の奴らなんかも、俺達が知らなかっただけで魔力ってのを使ってたのかもな。



「さて、後はあの木箱か。ケーシン、木箱ってのは大した事ねぇんだよな?」


「まぁ、そうだね。でもそれより俺達は、今ショックを受けてるよ。このランクのフロアボスでも、木箱が出るのかって」


「…………僕が調べた感じだと、確率は低いみたいですけどね。今回は残念でしたね」


「なんだハズレだって言いたいのか? それはまだ解らねぇだろ。あの『毒消し』って葉っぱが出るかも知れねぇだろ」


「…………リューマの中では、あの毒消しは当たりの部類なのか…………」



 マルザの奴がそんな事を呟いていたが、当たりだろアレ。全部の毒が消える訳じゃねぇが、『どんな毒にでも多かれ少なかれ効果がある』って代物だぞ? つまりそりゃ、応急処置としては十分使えるって話だろ。


 毒ってのは本当にヤベェからな。それで死ぬまでの時間を少しでも延ばせるってんなら、生存率がグンッと伸びるってもんよ。



「…………うん? なんだこりゃ?」



 毒消しを期待して開けた木箱に入っていたのは、カッチリとした緑色のボールだった。一カ所から紐が一本出てる以外は、ただの硬い玉だ。紐が導火線って訳でもねぇから爆弾って訳でも無さそうだ。



「あーー…………。リューマ、それは『音爆弾』ってアイテムだ。紐を引き抜いてから投げると、3秒後に爆発して大きな音を出すアイテムだよ。正直、あまり使い道の無いやつだ。ギルドでの買い取りも安いしな」



 そう言ったケーシンに更に詳しく聞くと、爆発と言ってもダメージを与えるような物ではなく、大きな銅鑼を叩いた位の音が響き渡るアイテムなのだと言う。


 …………なるほどな。使い所は確かに難しいかも知れねぇが、丸っきり使えない訳でも無さそうだ。取り敢えず取っておいて、機会があれば使ってみるか。



「よし、じゃあ先に進むか」


「「「「おう(はい)!」」」」



 ここまでは俺が殺気を振り撒いて一直線に来て、フロアボスもあっさり倒せたので、俺達はこのまま先に進む事にした。



「ちなみにだが、ショウ。この先はどんなダンジョンなんだ?」


「あ、はい。六階層から九階層と、十階層のフロアボスまでは『夜の森』です。その後は十一階層から十四階層までが『苔むした洞窟』と書いてありました。十五階層はダンジョンボスの部屋があるだけです」


「夜の森はともかく、苔むした洞窟か。フッ、湿気が凄そうなダンジョンだな」


「ダンジョンでそんな感想を持つのは、リューマさんくらいですね」


「言うようになったじゃねぇか」



 俺はショウの頭をワシャワシャと撫でてから、階段に足を踏み入れた。



「なるほど、確かに見覚えのある景色だな」



 ショウの前情報通り、六階層に広がっていたのは夜の森だった。空を見上げれば相変わらず綺麗な星空であり、こんな状況でなければコーヒーでも入れてゆっくり眺めたいくらいだ。まぁ、まだコーヒーにお目に掛かってないけどな。


 そして、ここにいるモンスターは前のダンジョンにもいた武器を盗む『シーフカメレオン』と、『フットウッド』、それに加えて『ミストパピヨン』に『シャッフルバグ』と言う奴らだそうだ。


 取り敢えず一番気をつけるのはアレだ。あまりフットウッドを狩り過ぎないって事だな。まぁ今回は急いでいるから、そもそもあまり戦う気は無ぇんだがな。


 別に殺気までは出さねぇが、ここからの階層もさっさと抜けてしまうとするか。

面白い。応援したい。など思われましたら、下の☆☆☆☆☆から評価をお願い致します。


モチベーションが上がれば、続ける力になります! よろしくお願いします。

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