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陽だまりとわさび

作者: 物語のあるリボン作家 / いろいと 

物語のあるリボン作家『いろいと』です

私の作るリボンには、1つずつ名前と物語があります

手にとって下さった方が、楽しく笑顔で物語の続きを作っていってもらえるような、わくわくするリボンを作っています


関西を中心に、百貨店や各地マルシェイベントへ出店しております



小説は毎朝6時に投稿いたします

ぜひ、ご覧下さい♡



Instagramで、リボンの紹介や出店情報を載せておりますので、ご覧下さい

hhtps://www.instagram.com/iroit0

明日は、中学校で初めて出来た友達と遊ぶ

いつもの洋服を何度も出して、着替える

あれでもない、これでもない

きっとあの子は可愛いから私服も可愛いはず

どんな服着てくるのかな?何して遊ぼう?

私はそわそわしながら準備をする

一度、クローゼットから出てリビングへと向かう


『ママぁ?明日、友達と初めて遊ぶから上着買って欲しい』

『へ?彼氏か?』

『違うよ!女の子!初めて遊ぶから可愛い服で行きたいの』

『家にたくさんあるでしょ?』

『可愛い上着がないから、お願い!だってその子めっちゃ可愛いんだよ?』

『うーん』

眉をひそめるママは、あまり良い返事をしない

それもそのはず、先日も服を買ってもらったところだ

『明日?上着だけ?』

『うんうん!!』

『買い物行くついでに、少し見てみる?』

『やった!!』

いいなって思うジャケットがあるから見てもらおう

ウキウキして私は買い物へ行く準備をし始めた




·

ガタガタと何やらクローゼットで大騒ぎをしている娘

中学になってからと言うもの、洋服を気にするようになり、しょっちゅう服をねだってくる

先日も、一緒に服を見に行ってきたばかりだ

また、何か言われそうな気がするなと思いながら、私はリビングでホッと一息ついていた

バタンと大きな音を立て、勢いよくドアを開け締めする

どうやら私の予感が的中したよう


『ママぁ?明日、友達と初めて遊ぶから上着買って欲しい』

『へ?彼氏か?』

『違うよ!女の子!初めて遊ぶから可愛い服で行きたいの』

『家にたくさんあるでしょ?』

『可愛い上着がないから、お願い!だってその子めっちゃ可愛いんだよ?』

『うーん』

眉をひそめながら、私は返答に困るふりをして、自分の服もついでに買いに行こうかと企む

『明日?上着だけ?』

『うんうん!!』

『買い物行くついでに、少し見てみる?』

『やった!!』

子どもの服を買うついでに、私のもまとめて買ってしまえば、自分だけ買った!ズルい!ってならずに、いいかもしれない

ウキウキして私は買い物へ行く準備をし始めた




·

ショッピングモールへ着くなり、お互いの好きなブランドの服屋へ順番に足を運ぶ

こんな時、同性の子どもがいると、共有出来る服も買えるので、買い物もちょっと楽しい

同じような服装をすることもあるので、一緒に選ぶのもわくわくする

『ママ?これどう?』

『こっちのが可愛いんじゃない?』

選んだ服を試着し、どれが良いか決めかねる

なかなか決まらない娘は、次の店へと向かう

次々と足を運んでは違う、これはここがなぁ、こっちのこれが可愛い

色々と悩む割にピンと来るものがないようだ



『ちょっと休憩してから選ぶ?』

『アイス食べたい!』

全く調子の良い娘だ

『さっきのジャケットが可愛かったからあれにしようかな』

『ママも、あのワンピースが可愛かったからあれにしようかな』

『・・・ママ、絶対自分が欲しいから私をダシに買い物来たでしょ?』

『え?そんなことないよ?』

『バレてるよー』

『ついにバレるようになったか。はは』

アイスを食べながら痛いところをつかれた私は素直に白状した



こうして服を選び、お茶をしながら会話が出来るようになる年頃になったのかと思うと感慨深い

『陽だまりとわさび』をバッグに付け、美味しそうにアイスを食べる姿は、まだまだ子どもだが

『何?何か付いてる?』

『なんもないよ。大きくなったなって思って、さっ、それ食べたら買いに行くよ!』

残りのアイスを一口で食べ終えた私は、娘を急かす

一生懸命に食べ終わる娘のゴミをもらい、席を立つ

『ほら、おいで』

手を差し伸べる私の手を取った娘の手は、少し大きく感じる

『あ!ママ!やっぱあっちのも見る!』

『はいはい、じゃ二回戦といきますか!』

娘と手を繋ぎゆっくり歩く、にこやかに晴れやかに

目指すは、あのお店

最後まで読んで下さり、ありがとうございます


色々なお話を書いておりますので、どうぞごゆっくりとしていってもらえると嬉しいです


また明日、6時にお会いしましょう♪

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