一方、カレン達は
「『光の剣 陽光刃』!!!」
カレンが剣を振り抜いたその時には、既にドラゴンは地に伏していた。
現在、カレン達はギルドからの緊急任務として、ドラゴン3体の討伐という最難関任務を受けていたのだが……
「絶好調にも程があるねぇ……カレン1人であっという間に3体倒されちゃ私達の出る幕がないよ」
「こう言っては身も蓋もないが、カレンさんが絶好調なら俺達はなにもしなくてもいいからな……」
「もう、そうボヤきなさんな。リーネもジェシーも、もちろん私もリーダーのサポートで活躍したよね?」
「うんっ。これはパーティーみんなで掴んだ勝利だよっ!」
「イエーイ!」
カレンが本調子を取り戻すにつれ、パーティーの中にも活気が戻ってきていた。
もうマティアス抜きで戦うのは問題ない。
後は、マティアスと一緒に戦っても今のようにやれるかが問題になる。
「そんじゃ、そろそろマティアスをパーティーに戻して実験してみる?」
「実験って言い方……でも、いい加減マティアスから逃げてばかりじゃいけないのも分かるよ」
「しかし、カレンさんは家庭の事情的にS級であり続ける必要があるんだ。マティアスをパーティーに戻してまたカレンさんのミスが増えたら……」
「うーん。でもぶっちゃけさぁ、もう分かりきってない? リーダーの病気を治す方法なんてさ」
ジェシーのグダグダと長い話は面倒臭いと言わんばかりに、チコは彼の話を遮って無理やり話の結論を出した。
「要はさぁ、さっさとリーダーとマティアス君の関係をはっきりさせちゃえばいいんだよ。両想いならそれでハッピーエンド。たとえダメでも、今の溜め込んでる状態よりはマシになると思うけどなー」
「……だ、だが、もし失敗したらカレンさんは……」
「大丈夫だよ、マティアス君の性格ならダメだったとしてもリーダーを極力傷つけないようにしてくれる。……それでもリーダーが傷ついちゃった時は知らないけど」
その時、チコはチラリとカレンの方を見た。
もしカレンの告白が失敗した場合、仮にマティアスが最善を尽くした断り方をしても、もしかしたらカレンのメンタルが壊れてしまう可能性があることも彼女は把握していた。
「……それでもさ、リーダーは今の状態をいつまでも続けたいわけじゃないんでしょ? だったら早く動かないと」
「…………全くその通りだよ。まさか、チコちゃんにそんなこと言われちゃうとはね」
「だって私は何も考えてないからね。リーネやジェシーが考えすぎるタイプなんだから、そんなのが1人くらいいた方がいいでしょ」
「確かにそうだね。……でも、もうちょっと時間頂戴? ……どうしてもさ、怖いから」
「……うん、分かった。……頑張ってね」
「うん。みんなの期待に応えてみせるよ」




