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はじめに  作者: 師走
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やっと追いついたと思ったのに

佳奈恵は私に気づいて

またペースを上げていく

私の太ももは

これ以上は無理だと震えている

今日は胃も痛い日で

息も辛い

呼吸を吐いて吐いて吸って吸ってするうちに喉は冷え切った


力を抜いてる人は良いんだ

それもいい

けれど速くに走ると決めたんだったら

取り敢えず

私は

佳奈恵に


佳奈恵の首が動いて

私の方を振り返る

そしてスピードを落とした

あれくらいなら、あれくらいならと思うのだが

私の足も同時にのろまになった

残りは二周ちょっと

今日も駄目だった


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