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はじめに  作者: 師走
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金が最近勝手になくなるようなんだ

と俺が言うと、友は

自分の浪費グセを他人の誰かに押し付けちゃいけねぇよ

と笑った

私はその友の全く取り合わないのを見て

若干の怒りを覚えながら

本当なんだって、と重ねる

友は、注文したチャーハンが出来上がってきているであろう調理場を一瞬横目で見やり、

小さな黒いプレートにくっついた伝票を指でコツコツ叩きながら

だって戸締りはしているんだろう?と聞いてきた

勿論だよ

俺も答える

そして、解錠された跡もない

だから不思議なのだ


ふっと目が覚めた

体が冷えている

ああ、なんだ、今はもう霜が降り始める時期なのに、

窓を開け放して寝るとは、俺も馬鹿だな

ベッドからのそのそ這い出て足を床につけ、小窓を閉める

それを終えた直後

俺は違和感を覚えて

ゆっくり口の中へ右手の指を滑らせた

………

唾液がぬらりと伝っている

ぐしゃりとしているが、舌へ置かれていたのは、

それは間違いなく千円札であった

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