11.日ノ本に降り立とう
こんにちは、現在転移陣の前で最終調整中です。転生の魂と違って役目が終われば強制帰還できます。産まれの苦しみがないおかげか記憶は保持できます。いっていいのだろうか、これで全部の魂おくっちまえよと…。
「準備おっけー。中山、最初の台本すぎれば好きにやっちゃっていいからねー」
促進部のお局様、マリーンさんが調整してくれています。
「陣が青になったら飛び込んでよー。そしたら天皇陛下に挨拶、んでターゲットと接触。挨拶中はカンペ見ながらでいいから」
他人には不可視のカンペやヘルプ、台本の予備などをチェック。問題ないです。マスコットポーチの中には変身グッズやらハンカチもオッケーです。
「よっしゃー中山いってらっしゃーい!」
飛び込めばよかったはずが、マリーンさんに転移陣に突き落とされました。酷いよ!そして地面すれすれまでおちる私。あ、今回は名乗るのが遅れました。中山譲です。今日からしばらく本名は封印なんですけどね。おっぷかぷか浮いてる。流石マスコット。魔法少女目線に空中浮遊はデフォルトですね。
「いらっしゃいませ、新たな御使い様」
お、目の前には私を召喚した(という設定の)魔法少女と前任者がいます。
「じゃあお諒、元気でねー」
前任者は魔法少女とお別れを告げています。
「御使い様もお元気でー」
「輪廻の先でまた見えようぞ!さらばっ!」
私が出た転移陣が赤く光っています。そこに前任者ダイブ。無事帰還したようですね。カンペに『前任者帰還完了 挨拶して流れに乗ってねー』と書いてある。
「こんにちは、新たな神の御使いです。日ノ本を守護する神々の命により次代の巫女を見守らせていただきます」
カンペ表示が『謁見までアドリブ』に変わりました。
「いらっしゃいませ御使い様。陛下は既に奥でお待ちです。どうぞこちらへ」
お諒ちゃんとやらが下がりおばさんが出てきました。事前情報によると女官さんですね。既に3回の入れ替わりに立ち会っています。任せておっけーな人ですね。安心してついていきます。
「案内お願いします」
浮いてるのも失礼な気がするので着地して後ろをついていきましょう。ちなみにマスコットらしくチワワサイズの狼です。どうみてもワンコですが風土的に溶け込めるので許容範囲でしょう。と、いうかこの設定は私の案でした。どうみてもブーメランです。まともなゴハン食べられるかなぁ。
そうこうしているうちに台本どおりにことが進み街にターゲットを探しに行きます。次代は江戸。敵は妖怪や幽霊です。国によっては悪い妖精を倒すところもあるようですよ。紅茶消費国の話ですよ。
今回のターゲットは長屋に住む町娘お光ちゃんです。お光ちゃんのお父さんは行商人らしくほぼ不在、お母さんは繕い物の内職なんかをしていていつもお家にいらっしゃいます。と、いうことでお光ちゃんが家にいないときに接触しなければなりません。2年後くらいに奉公に出すかなって空気ですが年齢一桁、元気に外で遊んでいることでしょう。無事ゲットして和食生活しまくりますよ!!




