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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【3章・運命は輪となった】
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【3ー6】

【3ー6】


スタングレネードを投擲し爆裂音と閃光が発動した2秒後、璃瑠を含めたαチームが突入した。

璃瑠を除いた全員がアサルトライフルを持ち防弾チョッキを着込んでいる。

璃瑠はそれらの中にいては軽装と言えるほど異質であった。

細身のパンツに袖なしのジャケット。


しかし、手には璃瑠の身の丈はあろうかという大剣が握られていた。

辻風。

鋼色の鉈のような無骨な剣。持ち手のグリップを守るように剣は屈曲している。

剣に覆われたようなグリップの所に引き金があった。

刀身は鈍い輝きを放ち、その刀身に打ち込まれたカバーされていない複数の太いボルトは赤い。

刀身の先の辺りに埋め込まれているエンジンは静かな鼓動をしていた。


璃瑠の大剣、辻風は彼女の要望を受けて作られた専用のものである。

対現代歩兵、対魔法使いにおいてどちらに対しても通用する肉弾戦の延長としての攻防一体の武器。

辻風に切断性能はない。璃瑠の腕力と辻風の質量によって打撃としての武器でしかない。

だが、それで十分であった。


倉庫に突入する。倉庫内はかなり天井が高く、コンテナが不規則に積まれている。


璃瑠は何か違和感を覚えた。

静か過ぎる。そして人影一つ見当たらない。誰も居ないのを班長が確認すると、そのまま奥に向かうこととなった。


C4とC5の連結部分が中心になっている。ひとまず、そこに向かうしかない。


「隊列をとったまま、連結通路に突入する」

「了解」


そのとき、銃声がした。断続した銃声の後に、爆発音と悲鳴が遠くから聞こえる。

無線から怒声が伝わった。


『こちらβ! 敵魔法使い2名と交戦中!』


こちらではなく、向こうに居たのか。

なんにせよ、挟撃を狙える形であることには変わりない。


『了解、αはC5へ救援へ向かえ』

『α1了解』

『β、被害状況を報告せよ』

『……。』

『β? 応答せよ、β!』


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