【3ー5】
【3ー5】
「あと、2分位で終わると思うわ」
「なんか、あたし何の役にも立ってない気がするよ。ごめんね」
梨花はもじもじといった感じで言う。
気にも留めず佐樹は画面を凝視したまま返事をする。
「気にすることはないわ。護衛みたいなものでしょう」
佐樹の言葉に梨花は首を横に振る。
「でもでも、あたしなんか居なくても佐樹ちゃんは平気だろうし……」
「そんなに自分を卑下することはないわ。あなたの能力は誇っていいことよ」
「でも、あたしは佐樹ちゃんみたいに凄くないし、入曽さんみたいに仕事も出来ないし」
「あなたにはあなたにしか出来ないことがある。それを誰かと比べることはないわ」
「うん……」
「それに、私はあなたが時々羨ましくなる」
「へ?」
佐樹の口から羨ましいなんて意外な言葉がでて梨花は驚いた。
あたしが羨ましいなんてどういう意味だろう。
梨花には予想もつかなかった。
「それってどういう……」
「そのままの意味よ」
梨花の方を見ずに答える。
「佐樹ちゃんにそんなこと言われるなんて意外だよ」
恥ずかしそうに梨花は言った。
癖で頭のリボンを指で触る。
佐樹がポータブルHDDをPCから取り外した。そしてPCの電源をきった。
「すごいね、そんな小さな箱にデータ入っちゃうんだ」
「HDDの方が破損の可能性が低くて良いのよ。タブレットPCより」
「? へぇー」
無理に理解しなくていいわ、と佐樹が言ったところで、梨花が制した。
そして次の瞬間強烈な爆発音がした。