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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【1章・少女は欺いた(前編)】
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【1-5】

【1-5】


 中庭のベンチに場所を移して私は薬師寺早苗から話を聞くことにした。

 憩いの場だという、ここは休日にも関わらず生徒がチラホラ居た。

 視線が気になる、そんなに私の美貌がうらやましいのだろうか。

 捜査資料には薬師寺早苗から聞いた証言のデータがすでにあるのだが、生で聞くのとはだいぶ変わってくる。


「入間佐織が居なくなった日に何か変わったことは?」


 私の質問に薬師寺早苗は堂々と即座に返した。


「なかったよー」

「失踪する理由に何か思い当たる節は?」

「わかんなーい」


 本当に無かったのか、ルームメイトにすら隠していたのか。

 話の方向を変えることにする。


「入間沙織が居なくなった日に最後に会ったのは何時ごろ?」

「えーと午後6時くらいだったかなぁー、勘違いしないんで欲しいんだけど夜のね」

「夜じゃない午後六時があるのか」


 この世界は未だに神秘で満ち溢れているな。


「いや六時はまだ夜というには早すぎると思うなー」

「夜の、って自分で言ったじゃねーか」


 あれだ、めんどくせぇ。


「とりあえず、その時の状況を思い出せるだけでいいから話してくれないかな」 


 薬師寺早苗がまたうなり始めた。指を唇にあて考え込んでいる。

 一週間近く前の出来事になるので記憶はあいまいになるのも無理はないと思うが。


「たしかー6時前に部活が終わったからー、帰ろうと思って校舎の一階を通ったら丁度会ったの。

 それで一緒に帰ろ? って声かけたら用事があるからゴメンねって言われてそれで別れて終わり。

 んで、その時大きめのバックを持ってた」


 捜査資料には薬師寺早苗が6時ごろ入間佐織と会っていたことは書いてあった。

 その時の聞き込みの内容も既に目を通してある。失踪理由に思い当たる節はなしともされていた。

 最初に璃瑠が言っていた入間沙織が大きな荷物を持っていたというのは、この薬師寺早苗の証言によるものである。


「バック?」

「そう、普段使うやつとは違ってー青と白のスポーティーな感じのやつで赤いロゴが入ってた。

 そうだなー旅行カバンみたいなやつ」

「中身は?」

「わかんなーい。おっきなバックだねって言ったら旅行みたいでしょって笑っただけだったからー」

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