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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【2章・隠者は待ち続けた(後編)】
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【2ー24】


【2ー24】


久米川の宿泊していた部屋と同じタイプのホテルの一室を貸してもらい、その部屋のベッドに私は腰かけていた。

璃瑠の電話に寄るともうすぐ来るはずである。

鍵を開けておいたドアを開けて下井が入ってきた。


「なんだよ、話って」

「ちょっと、トリックでも実演してみせようかと」

「は?」

「その前にだな」


私はベッドから立ち上がった。


「まずなぜ久米川さんが殺されたか考えてみよう」

「しらねーよ」

「最初、私は久米川さんの持っていた帳簿データを隠滅するために殺害されたのかと思った。だけど効率が悪い」


もっとスマートな方法がある筈である。

第一、殺害したあとの僅かな時間でそれを行うとも思えない。


「それで忘れてたんだけど。久米川さんが持っていた茶封筒が現場から見当たらないことに気が付いた」


下井と別れたあと、久米川から話を聞いている時には確かに持っていた筈だ。


「それともうひとつ。久米川さんは帳簿データと証拠写真をあんたに渡せと言われていた。私は写真というのは脱税の証拠だと思い込んでいた」


けれど、それには一つ疑問符がつく。


「でも、脱税の証拠になる写真ってなんだ。帳簿データだけで良い筈だ。まず脱税なんて写真になるようなものじゃない。

それで久米川さんがポロっと呟いてたんだけど、あんたらの会社、暴力団かなにかの組織と繋がりがあるだろ」


本当に見落としていた記憶ばかりだ。遺留品の写真をみていても何が足りないのか分からなかった。

写真だ。下井が要求していたという。


「今回使われた拳銃、グロック17。おそらく密輸だが、あんたらの会社は拳銃を密輸し売りさばいているんじゃないか?

そしてその証拠を久米川さんに掴まれてしまった」


帳簿データは手付かずで残っていた。なら殺害というリスクを背負ってまで隠したかったものは何か。

脱税が露呈したとしても、隠したかったものは何か。

写真だ。


「だからあんたは、久米川さんを殺害し密輸拳銃に関しての写真を処分した。脱税の件はある種諦めて」

「だから俺が犯人だって?  見つかってもない写真を理由に犯人にされちゃたまんねぇよ。それに密室の方法も説明されてねーよ」


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