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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【1章・少女は欺いた(前編)】
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【1-4】

【1-4】

 学内を外壁沿いに一周回ったあと校舎を真っ正面から眺められる位置に出た。

 外壁を見た限りよじ登れそうな場所は無かった。

 外に内密に出る方法は璃瑠の防犯カメラの報告と照らし合わせて考えることにする。


「学内の建物はいくつありますか?」

「学舎が2つ、大聖堂が一つ、寮が2つ、あと屋内運動場が併設されている部室棟です」


 目視でありとあらゆる部屋を確認したと聞いたので、見落としそうな場所を考える。

 入間佐織が学園内に隠れる理由があるかは分からないが、

 仮に能動的に隠れているとするなら同じ場所に一週間近く留まっているとも思えない。

 とはいえ、今の段階では外に出たかすら定かでないのだ。


 そこまで考えていると横やりが入った。


「関ちゃーん!」


 呼び止められた方向を見ると一人の女学生が駆け寄ってきた。

 関さんが長身のせいもあるだろうが、並ぶとその女学生は大分小さい。


「あぁ、ちょうど良かった。

 この子が入間さんのルームメイトの薬師寺早苗やくしじ さなえさんです」


 薬師寺早苗と呼ばれた女学生がしげしげと私を見た。

 眼鏡におさげとは今時珍しい子だと思う。

 あとうるさい子だと思う、刑事の直感として。

 薬師寺早苗は私と関さんを交互に見る。


「関ちゃん関ちゃん。この子なになに? 転校生ー? サオリンがどうしたのー?」


 サオリンというのは入間沙織のことか。関さんが私をチラッと見た。

 捜査資料によるならば、薬師寺早苗は入間沙織と失踪当日に会って話をしている。

 彼女のが最後の目撃証言である。

 話を聞いてみるのも悪くない。


「入間沙織さんのことで話を聞きにきた刑事なんだけど、薬師寺早苗さんだっけ、ちょっと良いかな?」


 私の言葉を聞いて薬師寺早苗は目を丸くした。そして叫んだ。


「刑事!? ホントに!? 高校の制服着てるよ!?」

「女子高生刑事なのよん」


 私は笑いながら警察手帳を見せる。

 それを薬師寺早苗はしげしげと見た。そして叫んだ。


「すごーい! ドラマみたーい!」

「すごいっしょー」

「刑事って高校生でもなれるのー!?」

「すごいっしょー」

「犯人とか逮捕したことあるのー!?」

「すごいっしょー」

「高校の制服って私服警官の範疇に入るのー!?」

「すごいっしょー」



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