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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【1章・少女は欺いた(前編)】
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【1-3】

【1-3】


「入間さんは非常に真面目な生徒です」

「みたいですね」


 関さんは入間沙織に信頼を置いているようだった。


「無断外出をしたことも帰宅予定時刻から遅れたこともありません。学業も前向きに取り組み、見本のような生徒でした」

「美樹さんも駄目人間の見本のような人ですよね、あれ? 人でしたっけ」

「もし動物園で見かけたら教えてくれ」


 捜査資料によると当初は入間佐織が家……寮出した可能性が高いとみて彼女の友人に話を聞いて回ったらしい。

 しかし友人達は口を揃えていっている。

 真面目な入間佐織がそんなことをするとは思えない、何かに悩んでいる素振りも無かった。

 「入間沙織は消えてしまった」のだ、と。

 彼女たちが「消えた」と言ったのはそれだけこの学園から内密に抜け出すことなど不可能だという意味であろう。

 そして捜査の過程でもそう判断し、人が消えた。という怪奇な事件として公安六課に回された。

 筋書きには納得できる。


 璃瑠が捜査資料とにらめっこしながら聞く。


「しかし、入間沙織が失踪当日に大きな荷物を持っていたという証言がありましたよね。

 家出という線は有り得なくも無いと思うんですが」

「それはそうですが、だとしたらどうやって学園から内密に出たんでしょうか」


 そうする理由も無いか。

 外出自体は出来るのだから、適当な理由でもつけて行方さえくらませればいい話である。

 消えた女学生ねぇ……。

 ひとまずは手軽なところから捜査に取り掛かろう。


「防犯カメラの映像と学園内を見せていただけますか」

「ええ」



 璃瑠に防犯カメラのチェックを任せて私は学園内を見せてもらうことにした。ものすごい嫌そうな顔をしたが。

 適材適所である。動体視力がよく、視野も広い璃瑠に任せた方が良いに決まっている。

 別に面倒だからというわけではない、断じてない。


 人が消えた。その可能性よりも入間佐織が理由はなんにせよ、なんらかの手段で外部に内密に出たほうが有りうる。

 公安六課としては人が消えた。という選択肢を消してはならないが、それを最優先にしてはならない。


「休みの日ってのは寮生はどうしてるんですかね?」


 関さんに案内してもらいながら学園内を探索する。

 あまりに広いので、見て回るだけでも時間がかかりそうである。

 学園内の捜索はすでに所轄の警察官なり学園の職員がやっているのでどうしようか。


「基本的に寮におります。部活に出る生徒も多いですが」


 今日は休日なのに難儀なことである。私はそういったものに入ったことがないので心情が理解出来ない。

 この聖マリア学園は部活が盛んなことで知られているらしい。文武両道、お金持ち。

 誰か私を玉の輿に乗せてくれないものか。



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