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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【16章・魔術師は夢見た(後編)】
278/282

【16ー11】

【16ー11】


「ほらあの子、母子家庭なんでしょ。毎晩違う男がアパートの中に入ってくのを見たのよ」

「酒だよ、おい酒持ってこいっていってんだ!」

「あんたなんか産まれなければ良かったのに」

「生活保護ったってねぇ奥さん、そう簡単に許可できるもんじゃないんですよ。いやあの家は特別でして」

「おめえとーちゃんいねぇんだろー」

「昨夜未明、アパートの一室が全焼する火事がありました。死亡したのは住人の女性一名で、また家族の少年が重体となっています」

「引き取ったはいいが、ベットから動けもしないあんなガキをどうしろって言うんだよ」

「車椅子の子が轢き逃げされたんだって」

「実の息子である被害者に巨額の保険金をかけ事故を装い殺害しようとした被告の行為は残忍かつ利己的なものであり」

「あんなの息子じゃねぇ! 俺は引き取っただけだ!」

「所詮はアバズレの息子だよ」

「リハビリは困難かもしれない。けど必ず歩ける時がくる」

「魔法って知ってる? 私が教えてあげようか」

「ほら金銭面の問題もあるでしょ、いつまでも病院に置いとくというわけにも」

「運がなかったと思うしかないよ。この世は不公平だから。私も」

「会社始めたんだって? 叔父さんの事覚えてないかなぁ」

「向こうには人権団体がついてますしあまり大事にしないほうが」

「代表! 人体実験だなんてそんな、魔法使いなんてもの存在するわけが」

「あなたが野方さん……?」

「なら何故だ! 何故我が社だけが監査の対象になる」

「私の見立て通りだ、君にはその力があるよ。全てを否定する力が」

「なら哀しみなんて消してしまえばいい」


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