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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【16章・魔術師は夢見た(後編)】
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【16ー5】

【16ー5】


「人が持つ認識という限界を私は超えた」

「だから、あんたは正しいとでも言うのかよ」

「人が進むべき次のステップに私は居る。だから私が変えるのだよ、人という存在を彼らが造り上げた枠組みを」

「そのために誰かを傷つけるのか」


 人という存在を変えていくために、その存在を傷つけていく、それが正しいはずがない。

 そうやって変えようとしたって歪な歪みを生む。


 美樹が周囲にそっと目を這わす。離脱する方法を考える。

 話をして時間を稼ぐメリットはない。論破するのも目的でもない。そして美樹には焦りがあった。


「でなければ人は変わらんさ」

「あんたはどっちが言いたいんだ、人は変わるのか変わらないのか」

「人は繰り返す、ならば変わらぬ彼らを変えるために導くものが必要だ」

「それがあんたのいう国なのか」

「そういう枠組みは今は必要だと思うね」


 その枠組みの上に立つものは誰だ。目の前に居る男だ。


「つまるところ行き着く先はあんたが導く世界」

「否定はしない、そうできるだけの力が私にある。そして魔法使いという存在にもだ。考えてもみたまえ。世界を否定し可能性をねじ曲げ世の理を無視して自らの願望をねじ込む、人が有史以来焦がれてきた力だ、求めてきた魔法だ。

 この力、持たぬものでは届かぬ境地に私達魔法使いは居るのだよ。人の限界を越えた彼らが導くのは当然の責務だと思わんかね」

「それは形を変えただけの支配構造じゃないのか」

「それは善悪という形で捉えることが出来るのかね」

「そんなやり方じゃ意味がないと言っているんだよ」


 美樹が地を蹴って一気に後ろへ勢い良く飛び退いた。一瞬遅れて野方が反応しライフルを構え美樹へ向かって熱線を撃ち出す。美樹がそこへ向かって手榴弾を勢いよく放りそこへ向かって射撃を撃ち出す。魔力の閃光の如く弾丸が手榴弾を撃ち抜くと爆発を起こし熱線と爆風が入り交じった。

 その爆心地を野方は怯むことなく突っ切る。そこへ向かって美樹が砲撃を放つ。


「なら君はどうする、この世界と人を変えるためには!」

「言葉で行動で人を変えていこうと何故しない。語る言葉を持っているじゃないか私達は!」

「それが通じたなら誰もここには居まい!」


 野方が熱線を連射しながら美樹へ迫る。美樹が魔力盾を張りそれを受け止める。受け止めた衝撃が熱を伴って盾越しにでも美樹の感覚を突き刺す。


「ぐぅっ!」

「君も魔法使いだろうに! なら何故私に刃向かう!」



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