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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【15章・騎士は迷った】
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【15章・騎士は迷った】

【15章・騎士は迷った】


空中で対峙した璃瑠と入曽は一拍の間を置くと互いに突然動いた。


璃瑠の目の前で爆発が起きる。魔力盾でその爆風を防ぐと璃瑠は一気に一直線に翔び距離を詰めにいく。

耳元で空を裂く音が響く。旋回した璃瑠が握る霧風に何かがぶつかり衝撃が手に伝わる。痺れが肘まで伝って璃瑠は気付く。

空気を圧縮して作り出した弾丸がぶつかったのか。


空気が武器というのは思った以上に厄介だった。

攻撃が全く見えない。

入曽が何らかのモーションを取ることで魔法は発動するようで、故に彼女が動く度に見えない攻撃を警戒しなくてはならない。


空気の弾丸が太腿を掠めた。ズボンが一部避け飛び散るように血が吹き出す。

体した怪我ではない。

だがしかし掠めただけでこれだけの威力があるということだった。


「この距離ならば!」


璃瑠が霧風を構え入曽の元へと踏み込む。入曽は何も持っていない。

高田梨花との戦闘で中破した辻風は置いて来たが、霧風は今だ健在である。

接近戦でなら分があるように見えた。


霧風を振り下ろす。それを見て入曽は何も持ってない左手で空を掴むと横薙ぎに払った。

璃瑠の振り下ろした霧風が入曽が横薙ぎに腕を払うと何かに衝突して受け止められた。


入曽が空気を圧縮して剣を作り出したというのか。

何も持ってない左手を払うと空を斬る鈍い音がして璃瑠の構えた霧風に衝撃が伝わる。


「ーーっ!」


入曽が左手を払う度に見えない剣がぶつかる。霧風が振動する度に璃瑠は顔を歪める。

唐突に入曽が右手を璃瑠へ突き出した。

射撃音が轟いて璃瑠の左肩が裂けた。血が舞い痛みが一拍置いて響き出す。


見えない。

そこにあると仮定しても空気を圧縮して撃ち出す攻撃など避けるのは難しい。


「大義を持たぬものに自分は倒せん」

「また、その手の人間ですか」


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