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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【一章・少女は欺いた(後編)】
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【1-20】

【1-20】



 第二小講義室とやらに着いた。

 小講義室と聞いていたのだが、この大きさで小か。

 三人がけの長机が横三列、縦に八列並んでいる。

 関さんに部屋の室内灯を点けて貰うと、LEDの白光が差し込んできていた西日に紛れた。

 ライトのスイッチを押すときにまじまじと見たが関さんの指って綺麗だな。あこがれる。


「関さん、指綺麗ですね」

「はい? ありがとうございます。私が使ってるハンドクリーム教えましょうか?」


 壇上に机、そして並んだ長机。他には何も置いていない。一応、部屋中を見て回ったが特に何も見当たらなかった。

 強いて言うならば、100円玉を拾った。ラッキーである。


「なんもないな」

「美樹さんの頭の中みたいですね」

「結構詰まってるんだぜ、知らなかった?」

「北海道産小豆100%使用とかですか」


 薬師寺早苗が驚きの(ry。


「刑事さん、そんなの詰まってるの!?」

「なわけあるか」


 関さんが会話に割って入る。


「私としては食パンの彼の方が好きなのですが」

「関さんああいうタイプに弱いんだ? しらねぇよ!」


 ちなみに私はカレーパンのやつが好きです。

 なんていうか、レギュラーなのにイマイチ人気が出ないような子が好きです。


 関さんによれば第二小講義室の鍵は用務室と職員室、理事長に普段は置いてあるらしい。

 教材室といい視聴覚講義室といい鍵はすべて同じ場所に保管してあるようである。

 勝手に持ち出すことがどれも可能であるということか。


「刑事さんは、サオリンが見つかったらどーするの?」

「どうするって……」


 拾った、もとい私の元に迷い込んできた百円玉を財布にしまっていると薬師寺早苗が話しかけてきた。

 いつになく真剣な顔だった。


「どーするの?」

「それはどういう意味だ?」


 意図が分からない。


「サオリンはね、すごい人だったんだよ」


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