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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【11章・魔術師は夢見た(前編)】
201/282

【11ー5】

【11ー5】


この人は哀しい人だと、沙織はこよりと何度も話すうちに気付いた。


家というものに認められなくとも世界は自分を認めると信じ、それを目指してきた。家という存在から逃れるために。

けれど、世界が彼女を認めない時がきた。


女性を好きになってしまったから。


それが拒絶を生み、理解を拒み、世界から認められなくなってしまった。それは孤立だ。そして彼女の言葉を借りるのなら、それは存在してることにはならない。


沙織は、こよりが何故女性を好きになってしまったのかは知らない。どんな相手なのかも知らない。

けれど、その話を聴いて沙織は確かにネガティヴな感情を抱いた、と思う。その程度がどうであれその事実は揺るがない。


それを否定はしない。

けれど、こよりは言う。

同性愛者(こより自身はそうではないと否定しているが)と接触することになんの被害があるのかと。


「あたしは、沙織ちゃんに恋愛感情を抱かないだろうし、仮に抱いたとしてそれは男性と何が違うの?」

「ぜんぜん違う」

「もし沙織ちゃんが、あたしに言い寄られるのが嫌なら断れば良いだけだよ?  それって男性の時と一緒でしょ?」


その答えは沙織には出せなかった。こよりがそれを望んでいるとも思えなかった。


その意識の根底から変革しようというのだ、こよりは。

けれど、そのきっかけも、理由も、終着地も、哀しいことなのだと。誰かに認められなければ存在してることにはならない。そんな言葉を言うこよりは矛盾する。

その恋人とやらは認めてくれるはずだろう。それだけではダメなのだろうか。


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