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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【10章・星は意味をもった】
195/282

【10ー14】

【10ー14】


「どういうことだよ?」

「おそらくあの白い物体は特殊な力場が視覚化したものだよ。力場はナンバーから推測するに干渉系の力場」


おそらく魔法結合へと干渉し魔法を無効化するものだった。だから魔力の塊である魔力盾や砲撃、鎖が簡単に崩壊した。


「あの力場を矢で飛ばしたり刃の様に使うことで盾や砲撃では防げない一撃としてるんだ」

「ちょっと待てよ、力場を飛ばしたり刃にするなんて聞いたことないぜ」


弘佳の周囲を蛇の様にただようそれは、時折すがたを変えながら獲物を待ち構えていた。


「力場があんな風に振る舞うなんて」

「本来は力場を作り出すだけの魔法なんだと思う。それを彼女はああやって昇華させた、うんそうだよ」


私達がエラーとしてでしか魔法を受容出来ない故に魔法は人体に有害であり、本来の性能を引き出せて居ない。

そう弘佳は言っていた。

この魔法が本来のチカラというやつを発揮した姿だとでもいうのか。


「なんにせよ、魔法を無効化してくるわけかよ」


ならば、と美樹は腰のホルスターからハンドガンを引き抜く。


「実弾なら……!」


引き金を引くと今までの魔法の轟音で張り詰めた空気が抜けるように軽い音がして銃弾が発射された。

弾丸は弘佳の周囲を漂っていた力場の具現化した白の物体が盾となり防がれた。


「!?」

「その程度で届くと思わないでくださいな」

「こより!」


美樹はそのまま引き金を引き続ける。銃弾が盾を叩き爆音を巻き起こす。

弘佳の目の前を黒煙が流れる。視界が一瞬阻まれた。黒煙を切り裂いて美樹の砲撃が突如現れた。

砲撃は弘佳の力場が形成した盾に阻まれた。砲撃は防がれ二手に分かれ消失していく。


「掴まえたーー!」


弘佳の足元から突如鎖が飛び出す。

背後に回り込んでいたこよりが鎖で弘佳の足をとった。続いて鎖が弘佳の身体を拘束する。動きが止まった瞬間をついて、美樹とこよりが弘佳を

挟んだ。


「くっ!?」

「いっけぇ! 3.02A-02D:2.02-02-01Cジェノブレイカー!」

「3.02A-05Vベイオネット!」


美樹の黒蛇が鼓動する。粒子を巻き上げ美樹の構えた銃口へと集束する。美樹の指が引き金を引くと膨大な魔力の光芒が噴き出す。

それに続いてこよりが目の前の空間を手で掴む。掴んだ空間を引き延ばす様に手を引いた。その軌跡にそって空間が歪む。魔力が集束する。

細長い槍の様に魔力が固定化されると、こよりはそれを撃ち出した。


「ベイオネットなら!」

「ジェノブレイカー、ぶち抜けぇ!」


二人の放った砲撃が弘佳を中心に着弾した。轟音と光の洪水が屋上を覆う。

二つの砲撃がぶつかり爆発し、天へと昇る。

跡形もなくすべては消し飛んだ。


その爆心地の中心で。


「次元の扉が開く」


弘佳は高らかに笑った。



【10章・星は意味を持った完】

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