【10ー11】
【10ー11】
「それがあんたらのいう進化かだとでも言うのか」
「えぇ。」
魔法使いのその先へ。弘佳達の言う進化は今私達のいる次元より上の存在へと昇華させるものだと言う。だが、それには一つの疑問が生じる。
「鷺ノ宮こより、あなたも人類の進化を目指すのに何故わたくし達を拒むのです?」
「あたしの望んだ進化はそういうものじゃないよ、じゃない。魔法による意識改革。魔法による社会の変動。あたしが望んでいるのはそういうものだよ」
私達は今いる次元と、今いる次元より一つ下の次元しか認識出来ない。つまり高次元、4次元は認識出来ない。
これを前提とするなら、弘佳達はどうやって高次元への接触を可能とするのだ。
「さて長い話に付き合っていただき有難い話ですわね」
「そんなペラペラしゃべっちまって良かったのかよ」
「えぇ、時間を稼げましたし」
「……ちっ」
こよりが引き金を引いた。地面から魔力で形成された巨大な刃が次々と飛び出してこよりの撃った弾丸を弾く。張り巡らされた鎖を切り裂いて刃がこよりと美樹に向かう。
地面から突き出してくる刃を美樹は撃ち抜いた。
「あんたの言うことの是非はともかく、止めなくてはならないってのはよく分かったよ!」
「もう止まりませんわ、次元の階層は既に歪み、接触する」
「世迷いごとを」
「しかし事実ですわ」
こよりが無数の鎖を具現化させると束ねて、それを背中から振り下ろす。
「いっけぇ!」
派手な音を立てて叩きつけられた鎖が地面から突き上がってきた魔力の刃を砕く。地面に叩きつけられ跳ね上がった鎖の行方をこよりは指示し直す。
「術者であるあなたを倒せば止まる、うん止めて見せる」