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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【10章・星は意味をもった】
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【10ー5】


【10ー5】


まるで弾丸のように飛び出した璃瑠の後ろを追いかけるように美樹は跳ぶ。空を蹴ると後ろでつむじ風へと変わる。


右手の方で閃光が走ったのが見えた。続いて爆音が轟く。


『武装ヘリ2機撃墜されました!  屋上より魔法攻撃と思われます!』

『璃瑠、美樹。別働隊を待つな、一気に屋上に取り付いて敵魔法使いを制圧しろ』

「了解」

「上は無茶を言うもんだな」


美樹と璃瑠の接近に気がつかれ、ビルの窓から狙撃手が二人に向かって銃を連射する。


「美樹さん!」

「力押しはどうかと思うよ、私は!」


美樹が黒蛇を振り上げる。拡張バレルが接続し、すエンジンが鼓動を打ち、粒子が集束する。狙いをつけて、引き金を引く。魔力の砲撃が、ビルの表面を削る。爆煙が噴出し、視界を遮蔽する。

その隙をついて、璃瑠が爆煙を切り裂いて突っ込む。美樹がそれに続く。

突っ込んだ先は企業のオフィスの一角だったようだ。

オフィスデスクを飛び越えて、着地と同時に璃瑠が辻風で敵兵を斬る。


美樹が引き金を引き続ける。魔力の弾丸が連射されて、針のような閃光が規則正しく無数に翔ぶ。敵兵を撃ち抜いて、即座に振り返る。銃を構えた敵兵が見えた。

視界の映像がスローになる。

銃口の先が、弾丸の軌道が、引き金を引く指が、見える。

美樹がスライドシフトを発動する。自身の位置をを一気に「ずらす」。


弾丸が直前まで美樹がいた位置に突き刺さる。一瞬で美樹が移動したことで動揺した隙をついて、美樹が撃ち抜く。


部屋のドアが開いて敵兵がアサルトライフルをぶっ放しながら突入してくる。

美樹は目の前のオフィスデスクをスライドシフトでずらし上げる。物理法則を無視してオフィスデスクが弾かれたように突然浮かび上がり美樹の壁となる。


「ぶち抜けぇ!」


黒蛇が拡張バレルを蛇のようにもたげて、接続すると砲撃を放つ。オフィスデスクごと貫いて光芒がビルの一室を横切る。敵兵をまとめて吹き飛ばす。


「美樹さん、屋上へ向かいます」

「援護するぜ」


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