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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【一章・少女は欺いた(後編)】
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【1-17】

【1-17】


 璃瑠が学園内の地図をまた広げる。

 日ごろ人の出入りがなく隠れることが可能でありそうな部屋。

 そう言って璃瑠は四つの候補を挙げた。第二小講義室、視覚講義室、教材室、屋内運動場第三倉庫。

 どれも一週間の間に人の定期的な出入りがなく、鍵をかけることが出来るらしい。


「入間沙織は学園から出る気は無かったんです。まだ学園内に居ると私は思います」


 それは少し飛躍しすぎではないだろうか。薬師寺早苗と関さんが口には出さないが、違うだろうと言いたげである。

 璃瑠の見つけた入間沙織の私物は確かに持っていってもおかしくはない。

 しかし、取るものも手につかずということだったのではないか。

 東楓の証言によれば、入間沙織はなんらかのメールを受け取った。それをきっかけに東楓と入間沙織は会話をやめ別れた。

 その時に入間沙織は薬師寺早苗曰く旅行カバンを持っていなかった。

 そしてその10分後、薬師寺早苗と会ったときには旅行カバンを持っていた。

 中庭まで私が全力で往復して10分だ。入間沙織が私より圧倒的に俊足であったとも思えない。

 入間沙織の受け取ったメールに何らかの失踪するトリガーがあった。

 メールを見た後入間沙織は急いで学園を出る準備をし、そこで薬師寺早苗に会った。

 呑気に荷物をまとめてる暇があったはずが無い。

 だから、色々な物を忘れていっただけだと私は思う。


「入間沙織が失踪してもう一週間近くも経ったわけだし、それに学園内は最初に捜索されてる。その可能性は低いんじゃないか?」


 私の意見に璃瑠はあからさまに嫌そうな顔をした。

 人の意見を聞くのって大事だと思うんです、私は。


「私の直感がそういってるんです

「勘かよ」

「あともう一つ理由が」


 第六感とか言わないでくれよ。

 璃瑠の推理の基本は一に直感、二に予感、三、四がなくて第六感となっている。五は無いらしい。


「なんで薬師寺早苗と入間沙織は会ったんですか」

「へ?」


 いきなり名前が挙がって薬師寺早苗は驚きのあまり椅子から転げ落ちた。

 まぁ、嘘だけど。


「この学園の出口は三箇所、外壁を乗り越えた可能性も考慮しますが。

 しかし、どれを利用するにしても寮から校内を経由する必要はないんですよ」


 薬師寺早苗が入間沙織と会ったのは校舎の一階だという。

 校内に用事があった? 薬師寺早苗と会った時、用事があるからと言っていたらしいし。


 璃瑠の推測はともかく学園内に何か証拠が残っているかもしれない。


「分かったよ。なんにせよ、ここに居ても仕方が無いし学園内調べに行くか」

「最初から分かってくれればいいんですよ」

「へいへい、分かったよ」

「へい、は一回です」

「へい」

「はいって言って下さいよ、はしたない」


 誰か新しい相棒に変えてくれないかしら。


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