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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【9章・死神は舞い降りた】
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【9ー16】

【9ー16】


魔法使いの一撃は美樹を貫いた。撃たれた美樹を支えた璃瑠の手を血が伝って行く。

魔法使いの一人が突撃した。槍の一閃が璃瑠に迫る。それを寸前で躱すも刃の切っ先が璃瑠の頬をなぞった。


「っーー」

「3.02A-05Mインペリアルバスター」


璃瑠の真後ろをとって佐樹は至近距離からの砲撃をぶっ放す。回避が間に合わず璃瑠は直撃を受けた。莫大な魔力を一点にねじ込まれ璃瑠の身体はきりもみ落下していく。ビルの屋上に叩きつけられ骨が軋む。美樹を寝かせると爆煙を貫いて璃瑠が飛び上がり佐樹へと斬りかかる。璃瑠の剣は魔法使いの槍に阻まれて、ぶつかりあった得物が振動をかち鳴らす。


阻まれた一撃は届かず、璃瑠を狙って魔力弾が集束する。璃瑠の張った魔力盾を貫いて魔力弾が璃瑠を襲った。

身体を貫かれる度に痛覚が悲鳴をあげる。血が熱を生む。視界が赤く染まる。

木の葉のように璃瑠の身体は力なく舞った。

佐樹が砲身を構える。引き金を引き魔力の奔流が璃瑠を飲み込む。

全身が焼かれるような痛みにすり減る。

璃瑠の意識が遠くなる。痛みに引かれて意識が遠ざかる。




「……ぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁあああああぁぁぁぁああああぁぁぁぁぁあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁあぁあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

霧風ぇぇぇぇぇぇえええぇえ!!!」


落下していく景色に逆らって璃瑠は姿勢を戻し辻風を振り切る。辻風のグリップから親指以外を離しグリップの下のボタンを押す。

辻風は言うなれば巨大な鉈だ。巨大な刀身に質量のある厚さ。だが単なる鈍器としてはその構造は複雑だった。

辻風は剣ではない。


辻風の刀身、切っ先とは反対側の璃瑠の持つグリップ側から、細長い何かが駆動音と共に突き出した。

それを璃瑠は右手で握り締める。一つ一つの指で存在を確かめるかのようにゆっくりとしっかりと握りしめた。


魔法使いの一人が突撃した。その手に持つ槍を突き出し璃瑠の身を貫く直前まで迫った。

璃瑠が右手を引き抜いた。


「がっ……はっ、」


魔法使いは血飛沫を上げて断末魔を上げる。槍は砕け血に塗れたその身体は力を失い落下していく。


「なにが起きた?」

「あれは!?」


璃瑠の振り抜いた右手には一振りの剣が握られていた。その刀身は長く、複数の鋭利なフレームをボルトで締め付け、その組み合わせて成り立っている。鋼色の刀身を縁取るのは紅。

幅は一番太いところで60cmはあるだろうか。

中央には小型のエンジンのようなものがはめ込まれていた。

そこから伸びる蛇の腹のような細長いチューブ。

辻風に収納されていた剣、霧風は一人の犠牲をもってしてその威力をしらしめた。


「あの大剣は鞘だと言うのか!?」


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