表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【9章・死神は舞い降りた】
175/282

【9ー13】

【9ー13】


魔力盾は堅固な壁だ。自由に作り出せる魔力の壁。その防御方法の存在により魔法使いは圧倒的な防御方法性能を誇る。

あるものは撃ち出す物に仕掛けを。

あるものは防ぎ切れない程の魔力を。

魔法使いとの戦闘の為に、その盾を抜く為の様々な方法が考察されてきた。


だからこそ、佐樹は璃瑠の戦闘スタイルに疑問を抱く。

確かに巨大な得物を用いた格闘戦はプレッシャーもダメージも大きい。射撃に頼る佐樹のような相手に対して懐に潜り込めれば戦局を有利に運べるのもわかる。

だが、それでは魔力盾を抜けない。

壁をいくら殴っても壊すことは難しい。


だからこそ、盾を抜くか、破壊するような射撃や、防ぎ切れない程の魔力を放出する砲撃が選択されてきた。魔法使いの格闘戦は魔力盾の存在がある限り軽視される。

璃瑠のような格闘特化型の魔法使いは珍しいのである。

梨花のような格闘寄りの万能型魔法使いにおける格闘戦の意味合いと、璃瑠のような格闘特化型魔法使いの格闘戦の意味合いは違うのである。


「(だから、何か奥の手がある筈だわ)」


佐樹が地を蹴った。璃瑠の方を向いたまま飛び退いて空中に舞い上がる。璃瑠が天高く飛び上がり辻風を構え直す。佐樹は射撃を放った。放たれた閃光を璃瑠は辻風で叩き落とす。

佐樹は魔法を発動する。


「3.02A-04Qアサルトビット」


佐樹の周囲で光の粒子が舞い上がる。それは集束し、無数の閃光と変わり放たれた。それらはてんでばらばらな方向へ飛んでいくと急に向きを変え璃瑠に向かって一斉に飛んでいく。

数十の魔力弾をばら撒き、目標に向かって波状攻撃を仕掛ける。威力は低いが命中率は高い。


璃瑠が空を蹴る。後ろに飛んで距離をとるも放たれた無数の魔力弾は璃瑠に向かって飛んでくる。

璃瑠は防御力が低い。魔力盾の性能が人より低いのである。

だからこそ、回避の難しい攻撃は脅威となる。

扇状に広がった針のような魔力弾は璃瑠に向かって集束していく。

回避は不可能と判断した璃瑠は辻風を腰の後ろに回すようにして中腰の構えをとる。


「だぁっ!」


璃瑠の元に降り注いだ魔力弾が連鎖的な爆発を起こした。月夜の闇を爆炎が撫でた。広がった爆発が煌々と輝く。

直撃を確信した。


「!?」


佐樹の横に高速で何かが回り込んだ。

辻風を構えた璃瑠が向かってきて居た。

右手のハンドガンを即座に向けて引き金を引く。

佐樹の射撃は正確に璃瑠を貫き璃瑠の姿は撃ち抜かれた箇所から崩壊し光の粒子に変わった。


「な……?」

「でぇぇぃっ!」


その虚を突いて璃瑠が死角から飛び込んだ。膝を曲げて辻風を身体の前で縦に構え下に貫く様に落下の勢いを利用して飛び込む。反応の遅れた佐樹は咄嗟に魔力盾を張るも璃瑠の一撃を受け止めきれず盾は砕け辻風は佐樹の胴体を強く打ち付けた。

そこから身をひねり璃瑠は回し蹴りを叩き込む。空中で体全体を回転させるような回し蹴りが佐樹の首元にヒットし佐樹を大きくよろめく。

佐樹がハンドガンの引き金を引いた。璃瑠が盾の様に辻風を構え閃光が辻風にぶつかり火花を散らす。

その隙に佐樹は距離をとる。


辻風を構え直し、何も言わずに見つめてくる璃瑠に向けて佐樹はハンドガンを構え直す。


「今の攻撃が鈍器でなく真剣だったなら」

「……。」

「終いだった、そう言いたいのかしら」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ