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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【9章・死神は舞い降りた】
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【9ー10】

【9ー10】


「あたしね、好きな人って女の子なんだ」

「はい? え、え?」


沙織は困惑する。


「今、沙織ちゃんはあたしを区別したでしょ? 区別。否定はしなくていいよ」

「え、女の子が好き? え? え?」

「人間ってね、誰かから認められなきゃ生きていけないんだよ。それは自我が芽生えたせいかもね、自我ね」

「好きってのは恋愛感情として……え? え?」

「あたしと彼女の関係が誰かに認めてもらえないのは、あたしには堪えられないんだ。誰かが認識しなくちゃ、それは存在しないと同義なんだよ」

「……。」


誰も認めてはくれなかった。こよりと美樹の関係を。

拒絶、嫌悪、奇異、不理解。

そこから逃げ出そうともした。しかし、この世界で生きていくには決して逃れられないのだ。誰かがこよりと美樹の関係を必ず観測するのだ。

なら、彼らの意識を変えるしかない。


「古臭い価値観があたし達の関係を認めてくれないなら、あたしはその価値観を変える」

「……あんたと、その彼女が幸せなら他人なんてどうだっていいんじゃ無いの?」

「そうして、あたし達は何処に行くの? 誰にも観測されない世界? そんな場所はないよ。誰かが居る限り、あたし達を認めない限りあたし達の関係はひどく不安定なものになっちゃうよ」

「価値観ねぇ……」


人間の価値観は簡単に揺らぐ。世界さえ変わるのなら。

魔法は人類を新たなものへと進ませるはずだとこよりは信じていた。


こよりはメールが来たことに気が付いた。


「これは……本当にやったんだ」

「なに?」

「とある筋に頼んでハッキングを依頼したんだよ。まさか情報を手に入れてくれるとは思ってなかったよ、思ってなかった」


ファイルのタイトルはアルカナ計画となっていた。

内容量は対したことがない。だが、その密度は濃かった。

一気に目を通して、こよりは深い溜息を吐く。


「アルカナ計画……なるほどねー。

……みんな狂ってるよ」


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