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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【9章・死神は舞い降りた】
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【9ー3】

【9ー3】


「あら、おかえりぃ」

「ちょっとメンバー集めて、今すぐ」


こよりは隠れ家に戻ってくると、帰りを迎えたおネェに言う。突然の指示におネェは訝しむも、メンバーを呼び集めた。

総勢6名のメンバーと入間沙織を前にこよりは立つ。


「革新派のとある一グループとの交渉が決裂した。これにより、向こうが何らかの行動をとる可能性がある、てかとるだろうね」

「向こうの目的は何なのよぉ」

「入間沙織の確保」

「私!?」


沙織が驚きの声を上げた。


「そう、沙織ちゃん。あたしとしては、入間沙織を渡すわけにはいかないし、する気もない。ただ、向こうが強行作戦をとると思われる以上、手を打たないと、めっちゃ打つよ」


こうなってしまった以上はやるしかない。

弘佳と美智の所属するグループは過激であり、力づくで入間沙織を狙ってくる可能性もある以上対策を取らざるを得なかった。


「隠れ家は移転、2日以内には機材含めて完全移行。それから情報交換は新規の暗号通信回線を使用。それと盗聴警戒のために筆談を行うこと。各員、あたし達に関する情報は完全抹消、電話番号は憶えて。沙織ちゃんに関するデータもメインサーバー以外からは消去すること。

それと、対魔法使いの為に何人かの護衛を雇う、あたしだけで守りきれるか自信はないし。それと沙織ちゃんはあたしから一時も離れないように。トイレまで着いていくから」

「……。」

「それと、PCはあたしだけが起動できるようにセキュリティを組む、起動の際には毎回あたしを呼ぶこと、あたしが立ち上げるから」

「メンバーにも立ち上げ方法を教えないということぉ?」

「そうだね」

「それはメンバーを疑っているのかしらぁ?」

「敵がおネェ達を狙わないようにだよ。あたしが居ないと立ち上がらない以上、おネェ達をどうこうしても仕方ないからね。不便だろうけど我慢して。

今から移転の準備に各自取り掛かって。夕方には裏にトラックを回すから」


こよりが手を叩くと全員が立ち上がり動き始めた。

落ち着きのない沙織にこよりは声をかける。


「沙織ちゃんを危険な目に合わせるつもりは無かったんだけど」

「どうなるの?」

「穏便にはすませようとは思ってるよ、思ってはね」

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