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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【8章・正義は遺した】
149/282

【8ー5】

【8ー5】


何かが引っかかった。何だろう。大切な事を忘れている気がする。


「何か出かかってるのに出ない」

「そういう時は初心に帰れ、ですよ」


今朝送ってもらった捜査資料を開いてみる。

私が立川を発見したのは4時を10分位過ぎたころ。自室にうつ伏せに倒れており紐状の物による絞殺。身体には痣が幾つかあった。発見時には顔面が青紫に変色しており、心拍停止していた。

部屋に入る前まで大きな物音がし、犯人と争っていた可能性が高い。

だから瞬間移動を持っている梨花が犯人の可能性が高い。


「……違う、あれは死亡直後の状態じゃない」

「え?」

「窒息死の死亡直後はまだ心臓はかすかに動いてる」

「見落としたのでは」

「血色もあそこまで悪くはならない」


そうだよ、基本じゃないか。直前まで物音がしてたから勘違いしていたが、窒息死直後の状態にしては血色が悪過ぎる。


「なら、部屋の物音は何なんですか。立川裕子が生き返ったとでも?」

「絞殺した後に部屋を荒らすのなら、何かを探していた……いや、それにしては荒れ方がおかしい」

「となると、第三者と梨花が争った、でしょうか」

「第三者?」


立川の部屋に第三者がいた。しかも梨花と争うような人物が。


「いや、そうじゃない。私と梨花は直前までリビングで上井と話していた。私が梨花から目を離したのは数分だ」


その数分で殺害したにしては状態が古過ぎる。

梨花が部屋に瞬間移動した時には既に立川は殺害されており、その犯人と鉢合わせて争うことになった。

だが、その第三者は誰だ。何処から侵入した。

それに何故、梨花は助けを呼ばなかったのだ。呼べなかったのか。瞬間移動がバレるから。

もし犯人が……。


「梨花に会ってくる」

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