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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【一章・少女は欺いた(後編)】
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【1-13】

【1-13】


 璃瑠の希望で東楓の寮室に向かい私たちは話を聞くことにした。

 捜査資料によれば東楓は17時頃から18時にかけて入間佐織に会っていたらしい。

 東楓は快活そうな少女だった。ショートカットにした髪をおでこを出すようにゴムであげている。

 元気一杯って感じなんだろうな、マスクしてるけど。

 元気しか取柄が無いんだ、と笑いながら東楓は咳き込んだ。

 河童の川流れみたいなもんだと思う。


 こちらが年下だからか東楓は気軽な風であった。


「で、なんだ? 聞きたいことって」

「入間沙織が失踪した日に彼女に会ってますよね?」


 捜査資料の東楓の証言を見ながら話を聞く。


「そうだよ。確か17時くらいに中庭で話をしてたんだよ。

 17時50分くらいだったかなぁ、沙織の携帯にメールが来て誰かに呼ばれたみたいで。それで別れたんだよ」


 捜査資料どおりである。会話内容は雑談、失踪を匂わせるような会話は無し。

 入間佐織と東楓は仲の良い友人であるらしい。

 休日に出かける時は大抵、東楓も一緒だったと言っていた。

 そんな東楓ですら失踪の理由は分からないという。

 入間沙織の抱えてる闇は思った以上に深いのかもしれない。


 それとも、東楓が嘘をついていることは有り得るだろうか。


 璃瑠が聞いた。


「その時の入間沙織の格好は分かります?」

「格好? いつも通りだったけど」

「入間沙織がその日大きめのカバンを持っていたことは?」

「カバン? いやー、いつも使ってるスクールバックだと思ったけど」


 薬師寺早苗が旅行用のような大きめのカバンを持っていたと証言していたが、東楓と会っていたときには持っていなかった。

 東楓と会っているときにはまだ家出の気はなかったのだろうか。


「その時、入間沙織と言い争いになったりは――」

「美樹さん、黙っててください」


 璃瑠に制された。何故だ。

 私はさめざめと泣いた。


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