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あさきゆめみしきみへ  作者: 茶竹抹茶竹
【1章・少女は欺いた(前編)】
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【1-9】

【1-9】


 璃瑠の元に戻った私は薬師寺早苗から聞いた話を伝える。

 関さんに守衛の担当時間を調べてもらっている間に璃瑠と話を進めることにする。


「……だそうだ」

「かくかくしかじかなわけですか」

「だそうだ」

「入間沙織が原因不明の体調不良を訴えていた」

「だそうだ」

「捕まってるところから逃げることを、なんていうんでしたっけ」

「だっそうだ」

「入間沙織が原因不明の幾つかの病状ですか……」

「つっこみは!?」


 璃瑠は私を無視して、紅茶にスティックシュガーを5袋を一気に流し込むと口をつけた。

 淹れてくれた関さんが見たら泣くだろうな。

 高いぞ、この紅茶たぶん。なんたって私の舌が一口飲んだだけで痙攣している。

 貧乏性の体だから。

 口内炎出来そう。


「防犯カメラの件はさっき電話でも言いましたが、問題点は見つかりませんでした。

 守衛は協力したとしても、カメラはどうしようもないですし」

「となると外壁かねぇ」


 璃瑠が私にこの学園の地図を見せる。どこから手に入れたそんなもん。そこに璃瑠がボールペンで印をつけていく。

 三箇所に印をつけるとそれを渡してきた。


「人目につきづらそうで出た先に支障が無さそうな場所です。まぁあくまで私の主観ですが」

「で?」

「外壁の高さは3.5メートル。不可能な高さではないですが道具なしでよじ登るのは無理かと思います」

「入間沙織は運動神経がよかったみたいだけど、ありゃ無理だろう」

「となると梯子か何かが必要になると思うんですよ」


 とはいえ塀の前に梯子が落ちてたらさすがに気がつくだろうし、となると引っ張り上げたのだろうか。

 もしくは梯子なしで外に出たか、梯子を元に戻す協力者がいたことになる。

 ロッククライミングの趣味があったりはしないだろうな。

 璃瑠が話を続ける。


「ただ梯子をまさか寮の部屋において置けるとも思いませんし、となると学園から拝借したと思います。

 とはいえ学園側の備品が消えているという報告はないようですし」

「まぁ入間佐織が梯子を個人的に持っていたこともありえなくは無いけれど」


 梯子が好きで飾っておくような人間だったかもしれない。


「そんな物が置いてあったらルームメイトの薬師寺早苗が気付きますよ」

「妙なインテリアで通せないか?」

「美樹さんの頭脳も妙なインテリアなんですか?」


 これは馬鹿にされているのだろうか、ほめられているのだろうか。

 飾っておきたいほど素晴らしいという意味で良いのだろうか。



「てか、学園の備品なんてそんな話あった?」

「捜査資料にあったじゃないですか。私たちの推理はここの所轄が最初にやったのと同じものをなぞってるだけですよ」


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