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過保護な元勇者パパは愛娘が尊い‼︎  作者: 肉球ぷにぷに
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宝物より輝いていたのは


ティア、ライア、ベロニカの三人組は、魔獣の谷での冒険を終え、星の腕輪を手に入れたばかりだった。神殿の外では、夕陽が谷をオレンジ色に染め、霧が薄れていく中、ガイゼルが少し不機嫌そうな顔で待っていた。「ライア、てめえのチートっぷりは相変わらずだな。俺のクリスタルワイバーンが一撃とは…」とぼやきながらも、ティアの無邪気な笑顔を見ると、ガイゼルはつい頬を緩めた。「おじさんのキラキラドラゴン、次はもっと強いのにしてね!」とティアが言うと、ガイゼルは「次は絶対に負けねえ!」と拳を握った。


ライアはティアの頭を撫でながら、「よし、次は海の秘境だな! ティアがそう言うなら、俺も本気で冒険を楽しむぜ!」と豪快に笑った。ベロニカは杖をくるりと回し、「ライア、ティアを甘やかすのはいいけど、せめて地図くらいは確認して。海の秘境は魔獣の谷より広大で、迷子になるわよ」と冷静に指摘した。ティアは「迷子になってもパパが助けてくれるから平気!」と胸を張り、ライアは「その通り! 俺の感知能力があれば、どんな秘境も庭みたいなもんだ!」と自信満々に答えた。


ガイゼルは「ふん、なら俺もついていくぜ。ライアに借りを返すためにな!」と宣言し、半ば強引に一行に加わった。こうして、四人の新たな冒険が始まることとなった。


海の秘境への旅立ち


数日後、一行は港町マリナスに到着した。海の秘境「アクアラリス」は、広大な海洋に浮かぶ無数の島々と、伝説の海底神殿に眠る「潮の冠」を求めて多くの冒険者が挑む場所だった。ティアは港でキラキラと輝く海を見て目を輝かせ、「わあ! パパ、船に乗るの? 私、船長さんみたいになる!」と剣を振り回しながら叫んだ。ライアは「船長は俺でいいだろ? ティアは副船長な!」と笑い、ベロニカは「二人とも子供ね…。船の準備は私がするわ」と呟きながら、魔法で船の耐久力を強化する呪文を唱えた。


ガイゼルは魔法の鞄から小型の召喚獣「アクアホーク」を呼び出し、「こいつで海の魔獣を監視する。ライア、俺の召喚獣が役に立つところを見せてやるぜ」と意気込んだ。ライアは「いいね、ガイゼル! でも、ティアの安全が最優先だ。魔獣が出たら俺が一撃で片付ける!」と聖剣エクスカリバーを軽く振った。


一行は中型の帆船「シーブルース」に乗り込み、アクアラリスへ向けて出航した。ティアは甲板で風を感じながら、「潮の冠ってどんなのかな? キラキラしてるよね? パパみたいに強くなれるかな?」と夢見心地で呟いた。ライアは娘の無邪気な笑顔に目を細めつつ、内心では「海か…もし水中戦にでもなったら視界が悪いし、魔獣も潜んでる。ティアを絶対に守らねば」と過保護スイッチが全開になっていた。聖剣エクスカリバーを握る手には、すでにチート級の魔力がみなぎっていた。


ベロニカはそんなライアに呆れた視線を投げ、「ライア、ティアを冒険者に育てたいなら、少しは自分で戦わせなさい。経験を積まないと成長しないわよ」と釘を刺した。ライアは「わかってる…でも、ティアに何かあったら俺が死ぬ!」と大げさに叫び、ティアは「パパ、だいじょうぶ! 私、強いよ!」と笑いながら剣を振り回した。その無鉄砲さに、ベロニカは「この親子、ほんとそっくり…」とため息をついた。


シーブルースの航海


帆船「シーブルース」は、青く澄んだ海を滑るように進んでいた。マリナスの港を離れて数時間、水平線にはまだ陸地の影すら見えない。ティアは船首に立ち、風に髪をなびかせながら、「パパ! 見て! 魚が跳ねてる! あれ、食べられるかな?」と無邪気に叫んだ。ライアは娘の横に立ち、「ハハッ、ティア、あの魚は多分魔獣の子供だぞ。食べたらお腹壊すかもな!」と笑いながら答えた。ティアは「えー! でもキラキラしてて美味しそう!」と頬を膨らませた。


ベロニカは船の後部で魔法の地図を広げ、魔力で現在地を追跡していた。「ライア、ティア、騒ぐのはいいけど、そろそろ最初の島が見えるはずよ。アクアラリスの入口、『霧の環礁』に近づいてる」と冷静に告げた。地図には無数の島々が点在し、複雑な海流や魔力の渦が記されていた。アクアラリスは単なる海洋ではなく、魔力に満ちた迷宮のような場所だった。潮の冠が眠る海底神殿に至るには、複数の試練を乗り越え、特定の島に隠された「鍵の欠片」を集める必要があった。


ガイゼルは甲板の柵に寄りかかり、アクアホークを空に放っていた。小型の召喚獣は鋭い目で海面を監視し、時折ガイゼルに魔力で情報を送ってくる。「ふん、ライア、俺のアクアホークが何か怪しい動きを感知したぜ。海面下にでかい影が動いてる」と報告した。ライアは聖剣を軽く握り、「お、早速か! ティア、ちょっと下がってな。パパがサクッと片付ける!」と気合を入れた。


その瞬間、海面が大きく波立ち、巨大な影がシーブルースに迫ってきた。船が揺れ、ティアは「わっ! なになに!?」とライアの腕にしがみついた。ベロニカは杖を構え、「ライア、敵は複数よ! サハギン型の魔獣、数は…五体!」と分析した。海から飛び出したのは、魚人のような姿をしたサハギンだった。鋭い爪と槍を持ち、鱗に覆われた体は水をかき分けて素早く動く。


「ティア、しっかり見てな! これが冒険者の戦いだ!」ライアは聖剣エクスカリバーを振り上げ、光の刃を放った。チート級の魔力が込められた一撃は、瞬時に二体のサハギンを切り裂き、海に赤い泡を残した。ガイゼルは「チッ、相変わらず派手だな!」と舌打ちしつつ、アクアホークに指示を出した。召喚獣は急降下し、残りのサハギンの目を突いて動きを封じた。


ティアは目をキラキラさせ、「パパ、かっこいい! 私もやる!」と剣を構えた。ベロニカが「ティア、敵はまだ強いわ。まずは私の魔法で援護するから、タイミングを見て攻撃しなさい」と冷静に指示。ベロニカは杖を振り、氷の結界を船の周囲に張った。サハギンの槍が結界に弾かれ、隙が生まれる。ティアは「今だ!」と叫び、小さな体で跳び上がり、サハギンの腕に剣を振り下ろした。まだ未熟な剣技だったが、ライアの訓練の成果か、しっかりとダメージを与えた。


「やるじゃん、ティア!」ライアは娘を褒めつつ、最後のサハギンを聖剣で一閃。戦闘は数分で終わり、シーブルースは再び静かな航海に戻った。ガイゼルは「ふん、俺のアクアホークの援護がなけりゃ、もっと苦戦してたぜ」と強がったが、ライアは「ハハッ、ガイゼル、いいコンビだな! 次も頼むぜ!」と肩を叩いた。


霧の環礁の試練


夕暮れ時、一行は「霧の環礁」に到着した。環礁は濃い霧に覆われ、視界は数メートル先までしか届かない。岩礁が複雑に絡み合い、船を進めるには慎重な操舵が必要だった。ベロニカは魔法の灯りを地図に投影し、「この環礁の中心に最初の鍵の欠片が隠されてるわ。魔獣だけでなく、古代の罠も多いから気をつけて」と警告した。


ティアは「霧、ふわふわしてて綺麗! でもちょっと怖いね…」とライアの手を握った。ライアは「大丈夫、ティア。パパの感知能力で罠も魔獣も見逃さねえよ!」と胸を張った。ガイゼルはアクアホークを霧の中に飛ばし、「ライア、右前方に魔力反応。たぶん罠だ。俺が先に調べる」と提案した。ライアは「よし、ガイゼル、頼んだ! ティア、ベロニカ、俺の後ろにいろ」と指示を出した。


一行は小さなボートで環礁の中心島に向かった。霧の中、ガイゼルのアクアホークが鋭い鳴き声で罠の位置を伝える。岩に隠された魔法陣が光り、触れると雷撃を放つ仕組みだった。ベロニカは「これは古代エルフの守護魔法ね。私が解除するわ」と杖を振るい、魔力を中和。ティアは「ベロニカ、すごい! 魔法って便利だね!」と感心した。


島に上陸すると、苔むした石碑が立ち並ぶ遺跡が現れた。中央には祭壇があり、青く輝く「鍵の欠片」が浮かんでいた。ティアが「わあ! キラキラ! あれ、持って帰っていい?」と手を伸ばそうとした瞬間、石碑が動き出し、ゴーレムのような石の守護者が現れた。「侵入者、排除!」と低い声が響き、ゴーレムが拳を振り上げた。


「ティア、危ねえ!」ライアは瞬時に娘を抱きかかえ、聖剣でゴーレムの拳を弾いた。ガイゼルは「ライア、俺が左のゴーレムを引きつける! ベロニカ、援護頼む!」と叫び、アクアホークをゴーレムに突撃させた。ベロニカは「了解!」と氷の矢を放ち、ゴーレムの動きを鈍らせた。


ティアはライアの腕の中で「パパ、私も戦う! 置いてかないで!」と訴えた。ライアは一瞬迷ったが、「…わかった、ティア。でもパパの指示を聞けよ!」と頷いた。ティアは剣を握り、ベロニカの魔法で動きの鈍ったゴーレムに突進。小さな剣で足元を斬り、ゴーレムのバランスを崩した。「やった! パパ、見てて!」と叫ぶティアに、ライアは「すげえぞ、ティア!」と笑顔で応えた。


戦闘は激しかったが、ライアのチート級の剣技と一行の連携でゴーレムを撃破。祭壇の鍵の欠片を手に入れたティアは、「やった! 初めての宝物!」と大喜び。ベロニカは「ティア、よくやったわ。でも、これで終わりじゃない。まだ二つの欠片と海底神殿が待ってる」と釘を刺した。ガイゼルは「ふん、ライア、ティアがこんな活躍なら、俺も負けてられねえな!」と気合を入れ直した。


海流の迷宮


霧の環礁を後にした一行は、次の鍵の欠片が隠されている「海流の迷宮」へ向かった。このエリアは強力な海流が複雑に交錯し、船を操るには高度な技術が必要だった。ベロニカは魔法で海流の動きを予測し、ライアとガイゼルが交代で舵を握った。ティアは「パパ、船揺れる! でも楽しい!」と甲板で飛び跳ね、ライアは「ハハッ、ティア、落ちないように気をつけな!」と笑った。


海流の迷宮の中心には、巨大な渦潮が広がっていた。渦の底に次の鍵の欠片が眠るという。ガイゼルのアクアホークが渦の上空を飛び、「ライア、渦の中心に魔獣の巣があるぜ。でかいクラーケンが潜んでる」と報告。ライアは「クラーケンか! ティア、今回はパパが本気出すから、しっかり見てな!」と聖剣を構えた。


ベロニカは「ライア、クラーケンは水中戦が得意よ。船から離れるなら、私が結界を張るわ」と提案。ティアは「パパ、私も行く!」と訴えたが、ライアは「ティア、今回は危ねえ。船でベロニカと待っててくれ。パパ、すぐ戻るからな!」と優しく諭した。ティアは不満そうだったが、「…わかった。パパ、絶対勝ってね!」と拳を握った。


ライアはベロニカの水耐性魔法を受け、聖剣を手に渦潮に飛び込んだ。海中では巨大なクラーケンが待ち構え、触手を振り回して襲いかかってきた。ライアはチート級の魔力を解放し、聖剣から光の刃を放つ。海水が沸騰するほどの威力で、クラーケンの触手を次々と切り落とした。ガイゼルは船からアクアホークを操作し、クラーケンの目を狙って援護。ベロニカは結界を強化し、ライアの動きを支えた。


激しい戦闘の末、ライアはクラーケンの核を聖剣で貫き、魔獣を撃破。渦の底から二つ目の鍵の欠片を手に入れた。船に戻ったライアは、ティアに欠片を見せ、「どうだ、ティア! パパ、約束守ったぞ!」と笑った。ティアは「パパ、かっこいい! 私もいつか海で戦う!」と抱きついた。ベロニカは「ライア、ティアを甘やかしすぎよ…」と呆れつつも、微笑んだ。


海底神殿への道


二つの鍵の欠片を手に入れた一行は、最後の欠片が隠された「珊瑚の森」へ向かった。珊瑚の森は色とりどりの珊瑚が広がる美しい海域だが、魔獣や幻惑の魔法が潜む危険な場所だった。ティアは潜水魔法で海底を歩き、「パパ! 貝殻、キラキラ! 持って帰りたい!」と目を輝かせた。ライアは「ハハッ、ティア、宝物ならいくらでも持って帰れ! でも魔獣に気をつけな!」と笑った。


珊瑚の森の奥で、最後の鍵の欠片を守る魔獣「セイレーン」が現れた。セイレーンの歌声は冒険者を惑わし、戦意を奪う。ガイゼルのアクアホークが歌声に耐えきれず墜落し、ベロニカは「ライア、ティア、耳を塞いで! 私が結界で歌声を遮るわ!」と叫んだ。ライアは「ティア、絶対にパパの側から離れるな!」と娘を守りながら聖剣を構えた。


ティアは「パパ、私、怖くない! セイレーンの歌、負けない!」と剣を握った。ベロニカの結界とライアの魔力でセイレーンの歌声を弱め、ティアは小さな剣でセイレーンの鱗を斬った。未熟ながらも勇敢な一撃に、セイレーンは怯み、ライアが聖剣でトドメを刺した。最後の鍵の欠片を手に入れたティアは、「やった! パパ、私、強くなったよね?」と笑顔で尋ねた。ライアは「ティア、めっちゃ強くなった! パパ、誇らしいぜ!」と娘を抱き上げた。


潮の冠の奪取


三つの鍵の欠片を集めた一行は、ついに海底神殿に到達した。神殿は巨大な水晶で覆われ、内部には魔力が渦巻いていた。ティアは「パパ、潮の冠、絶対キラキラだよね! 私、楽しみ!」と目を輝かせた。ライアは「ハハッ、ティア、潮の冠はお前の笑顔よりキラキラかもな!」と笑い、聖剣を握り直した。


神殿の最深部では、潮の冠を守る最終の守護者「海皇リヴァイアサン」が待ち構えていた。リヴァイアサンは巨大な海竜で、口から放つ水流は岩を砕く威力だった。ガイゼルは「ライア、俺の召喚獣で時間を稼ぐ! テメエのチートで一撃だ!」と叫び、アクアホークを全力で突撃させた。ベロニカは「ライア、ティア、私が結界と援護魔法を担当するわ。ティア、今回はライアと一緒に戦いなさい!」と指示。


ティアは「うん! パパ、私、負けない!」と剣を構えた。ライアは「ティア、一緒にいくぞ! パパとティアのコンビは無敵だ!」と気合を入れた。リヴァイアサンの水流が襲いかかる中、ベロニカの結界が一行を守り、ガイゼルのアクアホークが目を狙って牽制。ライアはチート級の魔力を聖剣に集中させ、光の刃でリヴァイアサンの鱗を切り裂いた。


ティアはライアの援護を受け、リヴァイアサンの尾に剣を振り下ろした。小さな剣だが、ティアの勇気が魔力を引き出し、確かなダメージを与えた。「パパ! やった! 当たった!」と叫ぶティアに、ライアは「ティア、最高だ! もう一発いくぞ!」と応えた。最終的に、ライアの聖剣がリヴァイアサンの核を貫き、守護者を撃破。潮の冠はティアの手で祭壇から取り上げられた。


新たな冒険の約束


潮の冠を手に入れた一行は、シーブルースでマリナスに帰還した。ティアは潮の冠を頭に載せ、「パパ! 私、冒険者っぽい?」と笑顔で尋ねた。ライアは「ハハッ、ティア、世界一の冒険者だ! 次はもっとすごい冒険な!」と娘を抱き上げた。ベロニカは「ライア、ティア、二人とも成長したわね。でも、次はちゃんと地図を確認してね」と釘を刺し、ガイゼルは「ふん、ライア、次こそ俺がお前より優れている事を証明するぜ」と宣言した。


港町の夕陽の下、四人は新たな冒険を誓い合った。ティアの笑顔は、どんな宝物よりも輝いていた。


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