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すれ違いだらけの僕の運命  作者: 甘衣 一語
旅行
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日常

 僕は木曜日のあの日、また日常が戻ってくると勘違いしていた。

 どうやら白崎さんは園崎さんに僕のMINEアカウントを教えてしったようで、ことあるごとに遊びの誘いがあるようになった。カラオケやただの食事会など、僕の必要性は皆無だったが予定もなく断ると結局根負けすることになり、盆休みの内平宮さん達3人と一緒にいない日は1日しかなかった。


 そうやってあっという間に過ぎたお盆休みを名残惜しむ甲斐なく工場は動き始めた。久しぶりの仕事で心配だったが、失敗もなく幸先よく仕事を再開できた。

 仕事から帰り、夕飯などを済ませてパソコンを開く。お盆が明けると、始業式まではすぐだ。今の工場には夏休み中だけの予定で働かせてもらっている。平宮さんはずっといても大丈夫だと言っていたが、それで1番迷惑を掛けてしまうのは平宮さんだろう。短期バイトを募集している場所は少ない。よい条件の場所は既に働いたことのある場所ばかりだ。もう少し候補場所を広げたいが、電車にも1人では乗れない僕には難しいことで、なかなか次のバイトを探せぬままもう1週間が経っている。

 前回のバイト先である農場にも元々は1ヶ月の予定で入ったが今の工場を見つけるまでに時間がかかり結局3ヶ月ほどお世話になっていた。今回もそうなる予感に焦りを感じるが、そんなことをしていても仕事は見つからない。結局寝る時間まで調べても見つからず、明日また探そうとパソコンを閉じる。


 そんなことをしている間にも夏休みは過ぎ、学校が再開した。結局工場長の好意に甘えて働き続けることになったが、意外にも充実した日々を過ごせていた。

 僕が今まで働いてきたバイト先は、土日だけ、夕方の時間だけの場合が多く、家からの距離も遠かった。それらのバイトをいくつも掛け持ちして生活していたが、今回のバイト先は始めてシフト制の場所だった。時間も自由に選べるので、学校が再開してからもほぼ毎日働くことができた。

 以前までは夕食を食べていたあのカフェからも足が遠のき、平宮さんのシフトも夕方だけになり以前ほど会わなくなった。白崎さんからの遊びの誘いもなくなり、平穏な日々が続いていた。

 以前よりバイトの時間が増えたが、また戻ってきた僕の日常に胸をなで下ろさずにはいられなかった。

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