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身長は伸びる(願望)

「ごめんね。誤解、解けなかったよ」

「嘘だろ?」

「嘘だよ」


 今、嘘をつく意味はあったのだろうか。いや、無い。


「無駄なことを......」

「無駄じゃないよ。ささやかな嫌がらせだよ」

「そんな嫌がらせを受ける覚えなんて......無いな」


 不利な条件を押し付けたり、頭を殴ったりしたが、俺は悪くない。悪くないんだ。だから俺は絶対にごめんなさいを言わない。確かにお金を貸してもらったりしたが、それでもこんな足手まといを連れていかないといけないなんてあんまりじゃないか。


「あるよ!これで身長が伸びなくなったらガキのせいだからね!」

「関係ないだろ」


 どうやら頭を殴られると身長が伸びなくなるらしい。なるほど。だから俺は身長が小さいのか......まあ、いいけど。


「あるよ!......成長期は終わってるけど......」

「成長期。聞いたことがある。確かそんな食べ物があるとか無いとか」

「ないよ!成長期は、身体が著しく成長する期間よ」

「それは基本的にいつ頃なんだ?」

「個人差があるらしいけど......大体15ぐらいまでかな」

「なるほど」


 ということは、ミオはすでに15以上と。そして、成長期が終わっていると断言しているから......


「17か18ぐらいかな」


 しまった、心の声が......


「......」

「......」


 気まずい空気が流れる。

 そんな中で救世主が現れたりすることはなかった。


「女性に年齢の話はダメよ」

「それで、結局いくつなんだ?ちなみに俺は15だ。多分」

「17、よ......」


 ちょっろ(笑)

 しかし、どうやらミオの方が年上だったらしい。まあ、それを知ったところでという話なんだけどな。


「それで、明日はどうする?」

「触れないのね......なら聞かないでほしかったわ」


 いや、流れでつい、ね。

 それよりも質問に答えてほしかった。俺としては、簡単なクエストを受けて魔法の練習をしたいところだ。


「......まあ、適当に決めてくれて良いわよ」

「わかった。それじゃあ、おばさん」

「私はまだそんな年じゃないわよっ!」


 予定は伝えずこの場をあとにする。とりあえず家に戻ろう。




 朝を迎える。実に怠い朝だ。昨日久しぶりに動いたからだろうか、身体中がいたい。

 そんな体に夢中鞭を打ちながら冒険者ギルドに向かう。そこで、受付(覚えた)に一番簡単なクエストを教えてもらい受ける。


『スライム討伐』

 ・スライムの核を5つ持ってくる


 どうやら、スライムは心臓がなく、代わりに核があるようだった。


 それからしばらくすると、ミオがやって来る。


「おはよう」

「じゃあ、スライム討伐のクエストを受けたから、そのついでに魔法を教えてくれ」

「挨拶は無視!?」



「魔法はね、気持ちよ」

「は?」

「想像するの。自分が起こしたい現象を」

「は?」

「もちろん愛称はあるけどね。まあ、言葉だとわからないと思うから、つかってみるわよ」

「おう」

「火よ。私に力を」


 そう言うと、ミオの手から炎を出した。とても小さかった。


「いい忘れたけど、その現象を連想できる言葉を唱えるとやり易いわよ。あと、杖があった方が効果が上がるわ」

「ふーん」


 まあ、よくわからないので真似をしてみる。

 火をイメージして言葉を唱える。


「火よ。俺に力を」


 おお、出た。絶対俺の方が大きくない?

 そんな風に勝ち誇っていると


「うわぁぁぁ」


 そんな声が聞こえた。

小学校の国語の教科書に『カレーライス』みたいな物語ありませんでした?


まあ、それはさておき、次回は別視点になります。お楽しみに!


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